小規模作業所の福祉法人化に対する支援策について
 
                   2004年6月議会 質問と答弁 〜個人質問〜


 

■■■第2次なは障がい者プランが策定され、市の基本姿勢について

 那覇市では、平成10年に「うまんちゅとともに、うまんちゅのためにまじゅんちばら
な」のもと、障がいをもつ市民が暮らしやすい社会を目指した障がい者プランが策定
され、その施策が推進されてきました。その土台のうえに障がいをもつ市民の人権
を守り、自立支援を重視する方向性をもった第2次なは障がい者プランが今年の3月
に策定されております。その中で、精神障がい者の就労及び活動の場の創設に向
けて、どう支援していくか、また、小規模作業所授産施設の活動の充実と運営に対
して支援を行っていくことや、その法人化支援を重要視することが明文化されており
ます。そのような市の基本姿勢に対して、伺いたいと思います。


■■■現在の法人化支援とは、具体的にどのような施策なのか伺います。


■■■連絡会の結成、心の作業所フェスタの開催、飛び出せ市長室による意見交換

(糸数健二郎 健康福祉部長)   
 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改正に伴いまして、平成14年度から精神障害者に対する福祉施
策が新たに市町村で開始されたところであります。これに伴いまして、小規模作業所の補助金申請手続き、そういう
ものが当初は個々に行われていたところでありますが、平成15年8月に、お互いの情報交換を密接に行うため、市
と小規模作業所との間で、連絡会として作業所のつどいが結成されております。
 平成16年1月に開催されました作業所つどいの中で、心の作業所フェスタの開催、飛びだせ市長室、作業所の法
人化支援等について話し合いがなされました。心の作業所フェスタは、各作業所を広く市民に紹介したいとの試みで、
各作業所と那覇市の主催で、平成16年3月11日と12日の両日、那覇メインプレイスの1階中央コートで行われ、舞台
発表、パネル展示、作業所精神即売会と盛況のうちに行われました。また、7月2日、3日には、那覇の日の関連行
事として、小禄のジャスコにおいて第2回心の作業所フェスタを企画をしております。
 また、平成16年3月には、飛び出せ市長室が行われまして、市長を囲む活発な意見交換が行われましたが、その
中から、パンの庁内販売、それから補助金の早期一括支給が実現したところでございます。


■■■次年度に向け、精神障害者福祉法人化へ取り組んでいる作業所は何件で、
     市はどう法人化への支援策を図っていますか。

 
国は2000年12月に、社会福祉事業法を改正して、社会福祉法人化、作業所の法人化を進めています法人化の要
件が緩和され、基本財産を1,000万円に規定し、補助基準額を年間1,100万円、これは国が2分の1、県と市町村が
4分の1ずつとなっています。次年度に向け、特に精神障害者福祉法人化へ取り組んでいる作業所は何件で、市は
どう法人化への支援策を図っていますか、伺います。


■■■2カ所の作業所が法人化に向けてとりくんでおり、那覇市は法人化支援の意を示す副申書を提出

(糸数健二郎 健康福祉部長)
 法人化には、資産として小規模通所授産施設の用に供する不動産のすべてについて所有権を有していること、5年
以上にわたり事業の経営実績を有していること等の要件があり、現在、那覇市にある8カ所の小規模作業所のうち、
2カ所の小規模作業所が要件を満たし、かつ法人化に向けて取り組んでおります。
 那覇市といたしましては、国が示す資産と事業年数等の要件を満たす小規模作業所については、県に対して法人
化支援の意を示す副申書を提出しており、今後とも法人化に向けて積極的に支援していく考えでございます。


■■■支援(副申書)の具立的な内容について。

 先ほど、福祉部長が、特に授産施設の法人化に向けて支援をするという中で、今、2件要件を満たしていて、法人
化を進めているところがあるということなんですが、行政としては、その意を支援しているという、支援するという意を
示していると言ったんですが、この意とは何ですか。具体的にはどういうことなんでしょうか。
 例えば、県がそれを認可することになって、国の1,100万の補助が決まるということになったら、そのうちの4分の1
は市の支援ということも出てくるわけなんですが、県が認可して、決めて、そして決まったら那覇市はこれをやります
よ、1,100万中4分の1ですから275万なんですが、これをいたしますよという意なんですか。
 それとも、このように要件を満たした法人化に向けての取り組みがあることを認識していますというレベルなんでし
ょうか、伺います。


■■■予算がつくことを保証したというものではない。

(糸数健二郎 健康福祉部長)
 副申の趣旨は何かという趣旨のご質問でございますが、県は申請をする場合、当初は市町村が必ず予算を付けま
すからと、確約書というようですけれども、こういう文書を市町村からもらってきなさいという指導をしているようでござ
います。
 しかし、この予算を付けるというものは、私たちの手続きにおいては、実施計画にのって、それから実際に予算が付
かないと、これ確約はできないわけです。議会の議決もございますし。そういう状況でありますから、確約書というのは
付けることは今の段階ではできません。
 それで、それにかわるものとして、私たちとしては、小規模作業所が法人化してほしいと。私たちも全面的に応援を
しますという趣旨の文書を県に出したというか、申請に付けて県に出したということでございます。
 必ずしも予算が付くということを保証したというものではございません。


■■■行政のバックアップの可能性は?

 
それでは、いかに副申書を出していただいても、とても気持ちはそこにこもってはいるんですが、実質、県はこの7月
に、来月にもその認定をするかしないかの決定をするらしいです。そうしましたら、実施計画とずれるということもありま
して、これはかなり実現難しいという認識をもたざるを得ないのでしょうか。それとも、行政はそうならないためにも、バ
ックアップの可能性はあるんでしょうか、伺います。


■■■県と話し合って、交渉もしてみたい。

(糸数健二郎 健康福祉部長)
 私たちは、予算を付ける前には、実施計画という手続きを経て予算を付けるわけでございまして、その手続きもなさ
れない前に、予算を必ず付けますというような文書を出すことはできないわけでございますので、何とかそこを県と話
し合って、そこで待っていただけないかと。そういう交渉もしてみたいと思います。



■■■実施計画前に予算を認めるのは難しいのか、経済企画部長に伺う。 

 距離的には何歩もかかりませんから、実際に直接行ってお願いをして、具体的にそれが実現するようにお願いをし
たいわけですが。ただ、そういう気持ちの上の問題ではなくて、やはりこれは認可されるかどうかという大変大きな課
題がかかっているわけなんです。
 それで、これは経営企画部長になるんでしょうか、こういう実施計画前にこういうことを認めることは難しいということ
であるわけなんですが、実際そうなんでしょうか。
 将来的に考えて270万円、今施設に対しては110万の助成金を出しているわけですが、それが確かに275万円と上
がるわけです。けれども、将来的にその授産施設、あるいは法人化することによって、そのもっている力がさらに広が
って、そして、受け皿が十分に機能していくということは、那覇市全体の精神障がい者にとっても、那覇市全体にとっ
てもプラスになることなんですけれども、そういう大きな方向性をもったものに対して、行政は時期的なことだからとい
って付けることができないということなんでしょうか。伺います。


■■■三位一体改革を受けての予算編成の中、
     小規模作業所について次年度どうできるかというはっきりした答えは難しい。

(川條三明 経営企画部長)
 確かに、小規模作業所の事業内容であるとか、そういう面で、事業の重要性というのは知っているつもりでございま
すが、ただ、現状においては、三位一体改革を受けて、特に今年は平成16年度、国の大幅な削減によって、かなり
厳しい予算編成をせざるを得なかったということで、基金を24億円取り崩して、何とか予算編成は16年度は行ったわ
けですが、17年度、18年度、これからあと2年度、国からの大幅なそういう改革が行われるということで、先日の議員
からのご質問の中にも、今回、緊急行財政改革のチームのほうで現在試算しているところによると、約60億円近くの
新たな事業のカットか、あるいは財源の捻出であるとか、そういうもので対応せざるを得ないということで、那覇市で
500億円ぐらいの一般財源の規模でございますので、これから約60億円というのは10%以上の削減になるということ
で、今、ご質問にございます小規模作業について、どのように評価ができるか、現在の予算の枠内で重点的にどう配
分できるかというのは、現在作業中でございまして、この場でもって、小規模作業所について、次年度どうできるかと
いうような、はっきりしたお答えはなかなか難しいということでございますので、この事情をご理解いただきたいと思い
ます。以上です。


■■■作業所への助成金を増やすことが、実は医療費の削減や、ノーマライゼーションの進捗が可能に。
     ぜひ市長に決断をしていただきたい。

  担当部長の苦悩がよく分かりました。その苦悩を十分に踏まえて、それでは市長に伺いたいと思います。  
  飛び出せ市長室の中で、市長は実際に小規模作業所の皆さんとお話しになったと思います。そのときに出されま
した資料も、多分お読みになったと思います。
 実は、沖縄県は全国の中でも精神疾患ということは、入院期間が長い、あるいは また実際に緩解率も高いというよ
うな大きな問題を抱えていて、原因はさまざまいろいろあるわけなんですが。  そういうことを受けて、実は県内の1万
ちょっとの人口の自治体で、過去3年間にわたっての作業所をスタートしたことによって、実際に精神疾患にかかった
医療費はどうなったのかということを調査したのがあるんです。そうしましたら、それは資料はお持ちのようですから、
分析も見ていらっしゃると思うんですが、1年目、2年目、確実に医療費が下がっているわけです。今、そういうことを、
経営企画部は実際に今ある大きな何十億円という大変な財政の逼迫を出しますが、それでは今かかっている医療費
をどう削減していくのか。しかも、入院からむしろ地域に、あるいは地域の中での受け皿が充実することによって、就労
にというような、そういう大きな流れを考えますと、今、110万円出している助成費を、275万円になったことによって、あ
るいは大きく転換される医療費の削減や、あるいはノーマライゼーションの進捗というものがさらに可能になっていくと
いう、そういう可能性を秘めた領域でもあるわけです。
 それで、国は今、法律を緩和したのは、もう国自体もその作業所などへの補助金をカットしていく。収容からむしろ地
域にという、そういう大きな方向性を法律としてももっているわけなんです。
 それで、つい先ほど、先日見ましたら、クリントン大統領が自叙伝を出すらしいんですが、そのタイトルが「決断だ」、
政治家は決断だというんです。市長に、私はこの今、二つの作業所が大変なハードルをクリアしながら、やっと自力で
ここまできたというときに、行政が本当に押し出すことによって、支援することによって、実は那覇市全体にとっても、医
療費の面からも、大きなメリット、あるいは地域社会に対しても大きなメリットがあるというこのときに、この時期に、しか
も実施計画が云々と言っているこの時期を前倒しして、ぜひ決断をしていただきたいと思うのですが、市長の決断を伺
いたいと思います。


■■■今は即答できないが、重みをもってあたっていきたい。

(翁長雄志 市長)
 私も、飛び出せ市長室で小規模作業所の方々との2時間にわたる議論というのは、大変勉強になりましたし、また、
日頃から考えているものよりも、じかに接することによって、その考え方というものが大変胸を打つものがあったように
思っております。
 なおかつ、その飛び出せ市長室の前に、小規模作業所を直接お伺いいたしまして、直接その場所にいる方々と議
論を交わしながらやったことも、その実情を知るという意味で、大変有意義であったと思っております。
 平成14年に法律が改正をされてという中で、新しく精神障害者のあり方が再スタートしたというような中で、今回、
法人化という問題が出てきております。今、議員おっしゃるように、本当に大きな視点の中から、この問題は考えてい
かなければなりませんし、先ほど担当部長が話をしたのは、三位一体改革の厳しい中から、それをどのようにやって
いくかというような話でありました。しかし、そこにいらっしゃる専門家というか、そのものについてレポートを出された、
先ほど紹介された、確か中部の、名前は申し上げませんけど、一地域のサンプルで、そういった法人化等を進めてい
くと、医療費の削減にもつながる。いわゆる財政がひとつ負担を負うような感じがするけれども、総合的に考えると、
むしろそのほうが精神障害者の一つの、行政が関わるあり方については、内容もそのほうがいいし、財政的にも助か
るんだというような話がございましたので、私もその資料は読ませていただきましたので、今、これ新しく法人化をする
ということでありますので、決断という言葉がありましたから、その決断という言葉を大事にして、今は即答できません
けれども、その重みをもってこれにあたっていきたいと思っております。


■■■大変重みをもって受け止めたいと思います。あと1カ月と迫っていることでもありますので、どうぞ
    よろしくお願いしたいと思います。


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