高里鈴代市議会報告 2003年6月議会 質問と答弁



(1)所見


 

地位協定の改正並びに海兵隊の撤退を!

 去る5月25日に、再び米海兵隊による強姦致傷事件が発生しております。現在、
海兵隊少佐の事件が公判中であり、そしてその他にも複数の事件が海兵隊によ
って発生していることを考えますと、沖縄における米軍部隊の集中配備がその大き
な要因であることを、改めて痛感いたします。
 実は1995年の10月に、アメリカのオハイオ州のデイトン・デイリーニュース社、
これ新聞社ですが、沖縄で起こった事件を受けて、その新聞社がアメリカの情報公
開法に基づいて、米軍の情報約10万件を調査した結果を発表しておりました。
 それ7年間分の調査なんですが、それによりますと、米軍の犯罪が最も多いのが、
日本、すなわちこれ沖縄ですね。そして2番目に多いのが、アメリカ本国のサンディ
エゴということでした。
 ところが、米軍の総数、駐留している数に比較しても、その日本で起こっている数
がダントツであるということを報じておりました。そして、その分析の中で、なぜこの

 

ように起こっているかという分析の中で、それは「小さな限られた区域に集中配備されているからだ」ということが出ておりました。
 実は、沖縄に駐留している米軍では18才から22才までの若い兵士が、沖縄の海兵隊の8割を占めており、そし
て日本全体に駐留している海兵隊の7割以上が、沖縄に集中配備をしているわけです。そういうことを考えますと、
もう綱紀粛正を求めていくことには限界があり、それはもはや撤退以外ないということを考えますと、地位協定の改
正並びに海兵隊の撤退を、議会も一緒になって求めていく必要があるのではないかと思います。


(2)自治基本条例制定について


新地方自治法を受けて 

2000年4月から施行されました地方分権一括法で、これまでの機関委任事制度が
廃止されて、同時に改正されました新地方自治法において、これまでの中央集権
的な上下、また、主従の関係から自治体の首長は、政府に向けていた顔をしっかり
と住民に向ける。住民が主人公であるという自治体機関委任事務制度によって 476の事業が移譲されたわけなんですが、これを受けて議員の定数でありますと
か、あるいは墓地埋葬法であるとか、あるいは長寿に関すること、あるいは児童福祉
法などの関連も、本当に多く私たちはこの機会においても、行政も、その整理に追わ
れているわけです。
 でも、それを受けて、今改めて問われているのは、地方自治が、市民が主人公であ
るまちづくりを、改めて自らの力でつくっていくことの必要性です。新地方自治法の成
立に基づいて、私たちの自治体づくりを自らの手で行うことが必要ではないでしょうか。


高里鈴代

 新地方自治法を受けて、住民参加型のまちづくり、これは第一番目には、一昨年ニセコ町でこれができました。これ
は、ニセコ町では、情報の共有と住民参加を重要な課題と盛り込みまして、その自治基本条例が制定されておりま
すし、今、全国でそれに対する取り組みがなされております。
 那覇市としては、このような動きをどのように捉えていらっしゃるか伺います。


川條三明 経営企画部長

 地方分権一括法や地方自治法の改正を経て、それまでの国と地方自治体との関係が大きく変わりつつあります。
地方自治体は、住民からの信託を受けた地方政府として地域行政を担い、地域住民と協働して住民自治を実現し
ていく役割を担うこととなったといわれております。
 このような流れを、住民自治の実現という面から捉えた場合、これからの地方自治体の行政は、住民のまちづくり
への参加、行政による情報開示によって、より深く考えていかなければならないと思っております。
 自治基本条例と呼ばれる条例は、平成12年12月に、北海道ニセコ町まちづくり基本条例の制定を契機として、兵
庫県宝塚市、生野町、東京都杉並区などの自治体で制定されております。
 またその内容は、住民や行政、議会の役割や責務などまで詳細に規定したものから、住民の権利や行政の責務
のみを規定したものまで様々です。
 自治基本条例は、住民自治をまちづくりの基本理念とし、住民の権利と責務及び行政の責務などを明確に規定す
ることで、より住民自治を拡充する意義を有しているため、制定あるいは制定に向けて検討する自治体が増えている
ものと思います。


高里鈴代

 那覇市は従前ずっと自治都市を目指している。これが那覇の都市像の一つであります。ですから、そういう意味で
は、住民自治ということについては、私たちの基本的な理念でもあるわけですが、このような現在の歴史的な背景
を受けて、那覇市の制定の意義と必要性についてどうお考えか伺います。


川條三明 経営企画部長

 自治基本条例の意義は、住民自治を拡充させるためのものと考えております。
 本市では、第3次総合計画に基づいて、自治都市、協働型まちづくりを揚げ、NPO支援センターの設立など市民と
の協働、ひいては住民自治の実現に向けて取り組んでいるところでございます。
 今後は、住民参加、住民自治に対する理解を住民と政府が、なお一層有することが必要であると考えております。
本市としましても、他都市における先進事例などの研究を、より一層進めていきたいと考えております。


高里鈴代

 2月議会の答弁の中に、実はこれは議会の検索をいたしましたら「自治基本条例」はたった1度出てまいります。
それは、今年度2月議会の総務部長の答弁の中で、今年度の職員研修の一環として位置づけておりまして、「自治
基本条例の研修」というのが入っておりました。その内容についてご説明ください。


松本親 総務部長

 新しい地方の時代に入り、自治体職員にはより専門的な能力が求められるようになりました。
 ご質問の自治体基本条例研修も、新しい時代が求める職員の能力向上のための研修の一つで、来月下旬に2日
間の予定で実施いたします。
 この研修の内容は、自治体を取り巻く環境の変化を理解すること、地方分権一括法制定後、幾つかの地方自治体
でつくられた自治基本条例について知り、その内容と意義について学ぶこと、それらのことを通して、これからの自治
のあり方や職員の責務、住民参加などについて考え、自治についての理解を深める、といったものです。
 2日間の詳しいカリキュラムにつきましては、これから詰めていくことになっております。


高里鈴代

 先ほどのご答弁の中では、必要性について自治の拡大という意味から、重要であるということなのですが、取り組
みについて、取り組むと答えたのでしょうか、どう答えたのでしょうか。ちょっともう一度明確にご答弁お願いいたしま
す。


川條三明 経営企画部長

 まずはじめに、先ほど申し上げたんですが、いわゆる自治基本条例の意義については、実は第3次総合計画に基
づいても、自治都市であるとか、郷土型まちづくり、そういう目標を定めております。
 それから、2002年4月に制定しました那覇市経営改革アクションプランでも、市民との協働、パートナーシップに
基づく協働型社会の実現を目指すという考え方を目標として考えております。
 実は今現在、我々の行政内部で検討しております課題としては、いわゆる先ほど高里議員からもご紹介がありま
したニセコ町の中でも、二つのポイントといいましょうか、情報共有と、それから住民参加、これはニセコ町の考えの
中では、車の両輪というような例えを述べております。それで我々のほうでも実効性を持たせるための検討というの
が必要だろうということで、現在、行政内部での検討であるとか、議論というのは十分やる必要があるということで、
現在、那覇未来室のほうで、調査、研究、検討を行っております。これをもう少し熟度が詰まった段階で、部長会議
などそういう全庁的な中で、例えば各部で施策に関連したそういう事業をどのように行っていくのか、そういう具体
的な仕組みづくりについても、十分検討していく必要があるだろうということがあります。これは行政側の責務といい
ましょうか、どのようにそういう住民とともに、まちづくりができるような情報、仕組みをつくっていけるかどうか。例え
ば、今現在、検討されているのが、いわゆるパブリックコメントをもう15年度から導入するであるとか、それも予定に
なっております。
 それから、去年行いました事務事業評価システムを具体的に住民に説明をする。住民からの評価を受けるという、
こういう仕組みをどのようにやるのか。それから市長の政策として、バランスシートを現在研究をして、つくっておりま
すが、これをどのように行政評価のほうに財政の運営に生かしていくのか。そのへんの仕組みをもう少し詳しく研究
しないと、なかなかそのへんの実効性が難しいのかなということがございます。
 それから、もう一つ大きな課題としましては、住民参加の問題がございますが、いわゆる住民参加が図れるかどう
か。これが一つの大きなポイントになるだろうと思います。
 広く市民の方々が、市のまちづくりであるとか、行政運営にどのようにかかわっていただけるか、そういう方法を具
体的に研究をしていかなければ、そういうものを踏まえた上で、条例制定について、対応していきたいということで、
決して、ただ、研究、検討ということではございませんで、具体的に今動いておりますので、もう少ししたら、ご説明
できるように進めてみたいと思います。


高里鈴代

 それでは、単に研究しますではなくて、かなり積極的な答弁であったと思いますが、ここで市長にお尋ねをしたいと
思うんですね。今部長からも指摘がありましてNPO支援策でありますとか、あるいは今年は環境基本条例が制定
されるということですし、ゼロエミッションについて、ISOについて本当に那覇市は多様に取り組んでいるわけですが、
この自治基本条例、まちづくり条例というのは、ある意味ではそれを全部横につないでいく、串刺しのようにつないで
いくもっと基本理念ですね。そしてこの那覇市の憲法というようなものなわけです。ですから、最高の法規制、あるい
は横に全部つくられているようなものを横にしっかりつないでいくというようなものとしての位置付けになるわけですが、
そういうことからしますと、現に那覇市はかなり多くのものをやっておりまして、情報共有市民参加ということもかなり
取り組んでいると思うんです。ですけども、これがバラバラになっていてはいけない、整合性を図っていらっしゃると思
うんですが、それをもっときちっと冠として市民の憲法として、そしてそれによって、私たちが那覇市自治体が住民の
自己決定、あるいは自己責任ということも踏まえながら、それに議会も首長も職員もしっかりと付託を受けるという、
そういうものを必要だというのが、今提起されていることなのですが、市長のお考えを伺います。


翁長雄志 市長

 私もちょうど2年半前の12月に就任したわけですが、その翌年ほどの三役会議などでニセコ町の基本条例がで
きたということで、その紹介が三役会議でありました。これから、この必要性というものが重要になってくるなという
ことは、そのときの三役会議でも一致を見たわけであります。今、高里議員のほうから、話がありましたとおり、環
境基本条例とか、ISO9001とか、いろんな形で整備を進めておりますけれども、まさしくおっしゃるよう、横の連携
の基本的なものができていかなければいけないだろうと思います。
 今、地方分権一括法とか、地方自治法の改正、そういったもの等を通じながら、今小泉内閣では三位一体、地方
分権の大きな曲がり角の中での基本的な方針を揚げようとしておりますから、こういう流れの中からしますと、ある
意味で、この自治基本条例というのは、中市長村の憲法みたいな形になるはずですから、これから自己決定、自
己責任という意味からしますと、どうしても先々那覇市の独自性、あるいはまた外の市町村との兼ね合い、そうい
ったものを含めますと、この自治基本条例というものは制定が必要になってくるなと。そういう中で、NPOとか、いろ
いろ自治会、ボランティア、あるいはまた市民参加、それからまた情報公開等、いろんな条件整備が必要になると
思いますけれども、これを今部長が説明したように、そういった条件整備をやりながら、この自治基本条例というも
のが、必ず必要になる。
 それは、節足でつくってもいけませんし、かといって今のスピードアップされた時代の中で、流暢に考えてもいら
れないと、そういう意味からしますと、今の条件整備を早々と進めながら、できるだけ早くこの自治基本条例の制定
に向けてやっていきたいなという気持ちでございます。


高里鈴代
 
 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、今、市町村合併の問題も出ておりますね。これは時限立
法ということになっているんですが、ただ、このことを考えましても、いったい新しい自治体、つまり合併して新しい
自治体は、だれがどうつくるのかというときに、それは行政の職員がつくるわけでも、あるいは議員だけでつくるわ
けでも全然ないわけですね。そういうことからいたしまして、じゃ、それをつくろうとして、それを合併しようとしている
今私たちの自治体は、どういう自治体なのかということの検証というものがまず必要ではないかと思うんです。
 そういうことからしますと、先ほど市長がおっしゃったように、単なる作文ではないわけで、これはニセコ町などでは
作文条例をつくらないとおっしゃっているわけですし、いかにしたら市民が参加できるか。それから職員が中心にな
ってやるというのもあるようです。また議会が中心になってやったというのが、実は今年3月19日に新潟県のヨシカ
ワ町、これは6500人の人口なのですが、議会として提案して、議会提案、議員提案ではじめて全国初で成立した
というものがあります。こういう最高位の例規として位置づけているとか、その中に男女共同参画、子ども参画など
も入れながら、本当に住民が主体的にまちづくりにかかわっていく、そのようなものを今度は議会提案でできたとい
うのもありますので、今後は議会とも一緒になって、この自治基本条例の制定に向けて取り組んでいけたらと思い
ます。


(3)子どもたちに安全で安心な環境を保障するにはどうしたらいいか


  今月2日の新報に、沖縄県警刑事部長の方が、論壇に投稿されておりまして、
その内容は大変深刻なものでありました。
 特に今年は性犯罪、とりわけ強制わいせつ事案が増加している、というものです。
過去3年の平均が年70件であるというのに、今年度は4月までに既に32件発生し
ており、昨年に比べても16件、2倍の増である。そして、その年齢は5歳から15歳
までの被害を受けた子どもたちが19件もある。そして、その半数を占めているという
ものです。
 被害の場所が、学校や塾からの帰宅中あるいは建物の階段や踊り場などとなっ
ておりまして、本当にこの安全な場所であるべきところが、実際には危険な場所で
もあるということです。
 実は、先日、那覇地区防犯協会の総会において、伊藝助役もご出席になっている
折に、県警や那覇署長から、本当に力説してこの深刻な状況が訴えられておりまし
た。


高里鈴代

 性犯罪が増加しているという情報がありますが、現状をどう把握しておりますか。


上地幸市 教育委員会学校教育部長

 平成15年6月2日付けの琉球新報の記事で紹介されている、本年4月末現在における強制わいせつ事案32件
について、本市関係分を警察署に確認したところ、「個人のプライバシーに重大な影響を与えるのでお教えできませ
ん」とのことであり、確認はできませんでした。
 ただし、文部科学省が毎年実施しております類似調査によりますと、本市では小学校1件、中学校6件で、前年と
比較して小学校1件、中学校3件の増になっております。さらに、子どもたちの被害が低年齢化の傾向があり、深刻
に受け止めております。
 教育委員会としましては、定例校長連絡協議会や生徒指導主事連絡協議会、さらに今年度から実施いたしました
人権教育担当者研修会等で、性被害に関する危機意識を高め、未然防止に関する研修を行っております。
 また、本年4月には、予防、発生時、事後対応等の危機対応マニュアルを配布し、対応策を講じるよう通知いたし
ました。


饒平名知孝 市民文化部長

 性犯罪の増加の現状につきましては、沖縄県警本部の平成15年4月末現在のデータによりますと、今年の特徴
の一つに強制わいせつ事案の増加が上げられています。その件数につきましては、ことし4月現在で32件が発生。
昨年同時期と比較しますと、プラス16件で2倍増となっております。
 被害者の年齢別では、徒歩で学校、塾からの帰宅途中に触られた、道を聞くふりをして近づき襲われた、買い物
帰りに階段、踊り場で触られた、となっております。
 このような状況を踏まえて、沖縄県警では、制服警官による警ら、発生地域における重点的な捜査、被害に遭わ
ないための呼びかけ、広報活動などの施策を講じているようであります。
 本市におきましては、犯罪を未然に防止していくために、地域の中核団体であります自治会活動に対して、保安
灯設置事業への補助金や夜間パトロールの推進などに取り組んでおります。
 また、自治会会長連合会支部定例会議においては、那覇・豊見城警察署の協力により、犯罪に関する情報提供
をしていただき、地域で犯罪を未然に防ぐ取り組みに努めているところであります。
 性犯罪が被害者の人格を深く傷つけ、また将来の生活に悪影響を及ぼす悪質な犯罪であり、家族を含めその精
神的な苦痛などに思いをいたすとき、地域からこのような犯罪を追放することは、極めて重要な課題と認識しており
ます。
 今後とも一層、警察をはじめ防犯協会や自治会、学校、関係機関、団体との一層の連携協力を図り、安全で安心
なまちづくりに努めていく所存でございます。


高里鈴代

 学校での人権教育の推進について、単に被害に遭わないためではなく、どのような人権教育をしていますか、伺
います。


上地幸市 教育委員会学校教育部長
 
 教育委員会では、重点目標の一つに人権教育の推進を掲げ、いじめや児童虐待の防止を中心に教員に対する研
修の充実、相談体制の充実、構成的グループエンカウンターを取り入れた授業の推進等に取り組んでおります。
 本年9月には、人権教育に深い理解のある関係団体と連携しながら、さらに取組を強化していきたいと考えており
ます。


高里鈴代

 現に被害に遭った児童生徒及びその保護者へのカウンセリングについて伺います。


上地幸市 教育委員会学校教育部長
 
 教育委員会といたしましては、被害児童生徒や保護者に対するカウンセリングが、被害者の精神的苦痛の軽減に
大きな効果があることを認識し、教職員に対する研修や教育相談支援員、スクールカウンセラーあるいは青少年セン
ター等の関係機関との連携のもと、カウンセリングの活用促進に努めてまいります。
 今後は、さらにカウンセリングの充実を図ることや、カウンセリングがスムーズに受け入れられるための環境整備と
あわせて、被害に遭わないための指導等の強化に努めたいと考えております。

高里鈴代

 小学校で1件、中学校で6件という報告、これは皆さんのほうの確認ということなのですが、ということは、実際には
事件が発生したり、被害にあったりしても、そのことが先生やあるいは教育委員会などが必ずしも十分に把握し得て
ないという環境にあるというふうに認識してよろしいんでしょうか。もちろんこれは個人が警察に訴えるということもあり
ますし、プライバシーの問題もあるわけなんですが、被害にあったら、今CAPプログラムなどを通して、逆に訴えやす
い環境をつくっていこうという、そういう育ちも実際にあるわけなのですが、こういう数が増えているという事実に対し
て、教育委員会としてはどういうふうに認識していますか。、


上地幸市 教育委員会学校教育部長
 
 議員もご指摘のように、なかなかこの問題につきましては、今までの問題もございまして、この問題の数値を把握
するのには、非常に困難な状況にございます。
 ただ、学校においては、教育相談の日、あるいは教育相談週間というのを設定いたしまして、それにつきましては、
様々な視点から子どもと担任が一対一で面談をしながら学習面のこと、あるいはこのようないじめの問題等につきま
しては、具体的に子どもたちと相談をしているわけです。
 低年齢化しているということもございまして、数年前までは、小学校においては、教育相談週間というのは、年に
1,2度実施しておりましたけれども、ここ数年低年齢化の傾向がありますので、教育相談の重要性を非常に重視
いたしまして、毎学期、1週間の教育相談週間ということで設定をし、子どもたちの悩みや、様々な問題に対して、
じかに子どもたちへの対応をしているところでございます。そういう中で、こういう件につきましても、子どもたちからじ
かに聞き取りをしながら、保護者と相談をしながら、非常に必要最低限の範囲内でこの問題に対応するということも
ございまして、なかなか数値を把握することは難しい状況にございます。
 ただし、先ほども申し上げましたように、予防すること、あるいは発生時にどのような対応をするのか、事後対応と
してどうすればいいのかということを学級担任レベル、生徒指導主事レベル、あるいは学校長レベルで保護者とこの
問題に対する配慮をいたしながら、対応をしているという状況がございます。これをさらに、なお一層相談体制を確立
する、そして関係機関との連携を十分に密に取るということが課題でありますし、議員ご指摘のような訴えやすい環
境をつくっていくということも、今後、本当に充実した体制をとっていきたいというふうに考えております。


高里鈴代

 今、議会でそのようなご答弁いただくわけなのですが、やはり今おっしゃったことが目に見える形でマニュアルに
あるとか、機会が起こったときには、それはどういうふうに対応していくというチャートがあるとか、そういう具体的な
対策というものが、今後取り組まれるようにお願いをいたします。
 そして、特に子どもだけではなくて、父母に対してもこれはとっても重要なことなのですね。ですから、今いくつか
の機関をおっしゃっていましたが、1から上がった場合はこうなる、2から上がった場合にはこうなるというようなきち
っとカウンセリングにつないでいけるようなシステムというものを構築していただきたいと思いますが、その件に関し
てもう一度答弁お願いします。


上地幸市 教育委員会学校教育部長
 
 議員ご指摘の件につきましては、十分とは言えないながらも、様々な形で子どもたちからSOS発信を受け止める
ようなことを実施しておりまして、特に予防につきましても、先ほどご指摘のあったようなマニュアルにつきましては、
昨年度作成いたしまして、4月には各学校に配布しております。
 この件につきましても、保護者への十分な周知が必要だということのご指摘がございますので、そのことも合わせ
て取り組んでまいりたいと思います。
 さらに、どうしてもケースに対応した相談体制のあり方というのが非常に重要だと思いますので、様々なケースに
対応できるような研修、例えば、被害に合わないための疑似体験をするなど、同等の研修の充実を図ってまいりた
いというふうに思っております。


(4)少子化社会対策基本法案について


少子化社会対策基本法案についてです。先週木曜日に12日に実は衆議院を一
部修正をしてこの法律が成立いたしました。法案に対しては「性の自己決定権を侵
害する」という観点から強い反対の声もありました。
 今回、修正されたのは、「もとより結婚や出産は個人の決定の基づくものである」
というものが修正されたり、「子供を産み育てる」がつながっていたものを、「子供を
産み、育てる」というふうに「、」を入れた。
 これは、産むのは女性ですが、育てるのは男女であり、あるいは里親、様々な形
態があるということを、環境を想定して改正がされたというわけなんですが、この法
律を受けまして、那覇市はどのように理解し期待しているのか伺います。


糸数健二郎 健康福祉部長

 少子化社会対策基本法案は、1990年に我が国の女性の合計特殊出生率が1.57に下がり、その後も急速な
少子高齢化が進んでおり、このような事態に危機感を抱いた超党派の議員が、少子化対策議員連盟をつくり、小
子化の伸展に歯止めをかけるべく本法案を策定し、1999年12月に衆議院内閣委員会に付託されたが廃案とな
り、改めて2001年6月に議員立法として衆議院に提出され、継続審議となっているものであります。
 我が国は、急速に少子化が進行しており、その状況が21世紀の国民生活に深刻かつ多大な影響を及ぼすこと
を考えますと、長期的な視点に立った少子化対策の施策を総合的に推進することは必要なことであろうと認識して
おります。
 しかしながら、本法案に対しては、女性の選択、自己決定権の視点が欠如しており、また国の施策によって、国
民のライフスタイル選択の自由が損なわれないかという懸念から反対の声が上がっております。
 そのため、結婚や出産は個人の決定に基づくものという個人の自己決定権などの2項目を加え修正された経緯
があります。
 少子化に対応した施策というのは、安心して子どもを産むことができ、そして育てるという仕事と家庭が両立でき
る環境づくりを行うことが肝要であろうと考えております。
 そのためには、育児の経済的負担の軽減や、子育て男女共同参画の推進、及び地域での子育て支援策などが
重要なものであると考えております。


高里鈴代

 どうも今回の法律が、産むことを奨励するのは結構ですが、ある意味では、産ませること、産むことに主眼点であ
って、むしろ今生まれている子どもたちに対する施策がもっと十分であったら、もっと自発的に子どもを産める環境
というものが必要なのではないかということが言われているわけです。
 教育委員会がまとめましたこの計画書ですね。「子どもたちの未来プラン」があります。これにも如実に出ており
ますね。出生率の低下要因の中では、例えば育児と仕事を両立させる環境がまずとても困難だというのが第1番
でダントツに高いですね。
 2番目、産み育てる費用の負担、これがとっても負担感が大きいということなのですね。この議会でも議決してし
まったんですが、例えば帝王切開で産まれると、母親そしてその子どもに対しては、入院費用は自己負担にする。
そうなったら帝王切開で3人産むとなったら大変ですよね。そういうふうに、実は今ある施策が本当に男女が平等
になって、子どもを育んでいく環境か、あるいは育児と職業が両立していけるような環境か、そしてそれを実際に子
ども1人産んでも、それを十分に育てていける経済的な環境はどうなっているかということが、実は大きな2大要因
でもあるわけなんです。
 ですから、そういうことを現在抱えている施策をもっと充実させていくということが、必ずしもこの法律を誕生を必要
としなかったかもしれないわけですから、そういう背景も踏まえて今後取り組んでいただきたいと思います。


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