新市将来構想と市町村合併について             
                               2003年12
月議会 質問と答弁 〜代表質問その2〜

 

南風原町が他の3町村との法定協議会へ移行したことにより、実質的に合併任意
協議会が11月14日に解散いたしました。
 9月定例会で市長は、那覇市と南風原町を基本枠組みとした法定協議会を提案
していくと答弁しておりますが、それが実現しなかった原因は何か。任意協議会が
設置してから解散に至るまでの経過及び総経費及び事務処理について。


川篠三明 経営企画部長

 那覇市・南風原町・南部離島村合併任意協議会は、平成15年2月5日に発足して以来、現在まで協議会6回、幹
事会7回を開催し、合併に関する基本的な論議を交わしてきました。
 任意協議会といたしましては、合併を想定したうえでの新市将来構想本編と概要版の発行、また、600項目にわた
る事務事業比較調書も作成し、8市町村では9月から10月にかけ、住民説明会等を開催しました。
 その間、南風原町は去る10月17日に、これまでの住民懇談会、町議会議員及び各種団体等との懇談会、住民
アンケート調査結果を踏まえ、民意を尊重する観点から、南部4町村との法定協議会を設置することを決定しました。
 南風原町の離脱が明らかになったことに伴い、任意協議会は去る11月14日をもって解散いたしました。解散の主
な理由としては、一つ目に南風原町の離脱が明らかになったことに伴い、合併枠組みに大きな変更が生じたこと。
二つ目に、任意協議会の存続が長引けば長引くほど、法定協議会での合併作業が遅れることになり、結果として合
併特例法の期限内に合併が間に合わなくなる懸念があること。三つ目に、任意協議会を解散した後でも、合併を希
望する首長同士が連絡を取り合って、合併を推進しようということであれば、法定協議会を立ち上げることができるの
が理由となっています。
 任意協議会の総経費は、沖縄県に提出した実績報告書による決算見込みでは、1,645万3,337円で、その使い道
は、主に新市将来構想策定、協議会、幹事会運営費及び先進市視察経費が主な内容となっております。
 財源としましては、沖縄県から合併支援交付金として727万6,980円、市町村負担金が909万156円で、そのうち那
覇市の負担金は131万5,477円となっております。




高里鈴代

 10月に集中的に行われました住民説明会の内容について、その開催回数と参加者数、市民の意見をどういうも
のであったと受けているのか。また、600人のアンケートをとったということですが、その数というのは市民の意思を
反映しているとお考えでしょうか。
 市町村合併協議会ホームページには、どのようなアクセスがあったのか、伺います。


川篠三明 経営企画部長

 住民説明会は、9月25日の石嶺公民館を皮切りに5回開催し、アンケート回答者は331人となっております。
 住民説明会と同時期に、助役を中心として行った各種団体等への説明会は14回開催し、アンケート回答者は280
人となっております。
 住民説明会での質疑応答では、離島村の財政問題に関連づけた慎重論から、離島を含めた新しいまちづくりへの
積極論まで、幅広い意見がありました。住民説明会、各種団体等説明会会場で実施した住民アンケートでは、アン
ケート対象者約600人のうち、約64%の方が市町村合併の必要性について肯定的な意見を述べております。
 アンケート結果については、これをもって30万人市民の総意がすべて反映されているとは言い切れませんが、約2
時間にわたり合併についての説明、質疑を行った後のアンケートですので、市民の合併意向に関する傾向をとらえる
ことはできたと考えております。  那覇市・南風原町・南部離島村合併任意協議会ホームページ開設後、アクセス数
は約5,000件あり、1日当たりのアクセス数は約40件となっております。


高里鈴代

合併を是した財政運営シミュレーションは解散した場合どうなるんでしょうか。新市将来構想は、今後どのように構
築していくお考えか、伺います。


川篠三明 経営企画部長

 新将来構想報告書では、合併前の財政シミュレーションと併後の財政シミュレーションを策定し、合併効果を算出
し、比較を行いました。合併前の財政シミュレーションは、市町村が独自に作成したものですから、今後、法定協議
会へ移行した際にも、新市建設計画の財政推計で活用することができると考えています。
 しかし、合併後の財政シミュレーションについては、構成市町村の枠組みに変更が生じており、そのまま活用する
ことはできません。




高里鈴代

 地方分権の推進の大きな目的の一つであります市町合併ですが、合併特例法期限切れというような、そういう枠
がはめられておりまして、住民主体の新しい自治体づくりが阻害されているのではないかと考えますが、いかがで
しょうか。
 地方制度調査会の最終答申を受けて、那覇市の合併推進の是非はどのように反映されるのでしょうか。


川篠三明 経営企画部長

 今回の合併特例法効後は、県知事による市町村長への合併協議会設置の勧告やあっせんなどを行うものとされて
おります。
 それでも合併に至らなかった一定の人口規模未満の団体について、県がその事務の一部を処理する方式(垂直補
完)、または他の基礎自治体へ編入する方式(水平補完)などが示されております。
 仮に、平成17年4月以降、県が本市に対して合併協議会設置の勧告やあっせんを行った場合、30万都市である那
覇市は、自己決定、自己責任という地方分権の趣旨を踏まえ、合併問題に取り組んでいきたいと考えております。




高里鈴代

 実際に大体合併に至る工程というのは、任意協議会から法定協議会も含め、22カ月ぐらいかかるというような想定
がされているわけなんですが、今、那覇市としては、もはや今の段階では、平成17年3月31日まででは、実際に特
例法に基づく経費も含めて、スケジュール的にはもう無理だというふうに判断していらっしゃるでしょうか。そのあたり
を少し明確にお答えください。


川條三明 経営企画部長

 実は、これはこれまで市民の皆様、議会の皆様にお話、説明してきた、考え方としては、いわゆる対等合併、い
わゆる新市合併を想定してのスケジュールでございました。
 それで、今後合併の枠組みがどうなるかというのは、これは那覇市の相手と言いましょうか、離島村がどうお考
えになるのかということがポイントになりますが、その場合でも、先だっての最終の合併任意協議会の中で前津榮
健先生からいろいろほかの、他府県の事例が紹介がありまして、その中で一部離島村とやる場合の話ですが、
いわゆる編入合併というものが提案がございました。それで、我々としても一部離島村とやる場合は、編入合併が
自然であろうと、そしてそういう説明に対して参加されていた離島村、6村長さんの意見としても、特にそれは否定
するようなとか、問題視するような発言はございませんでした。
 ということで、今、事務局で考えています、編入合併であるならば、新市合併と比べて那覇市の条件に合わせて
新しい市をつくっていくという、そういうことになりますので、作業工程としては大幅に短縮できるものと考えており
ます。
 ただ、この場合でも、相手、離島村からの申し入れとかがなければ、那覇市としてはなかなか動きにくいという
現状にございますので、スケジュールとしては、前回ご説明いたしました期間よりは短縮できるという考えを持っ
ております。


高里鈴代

 今のものにお尋ねいたしますが、そうしますと、那覇市はあくまでも17年3月に向けて合併を実現するという方向
を今持っているのかどうか。それから編入ということをおっしゃったんですが、基本的には合併というのは新しい町
をつくるという、自治体をつくるということでは、対等合併であるべきではないかと思うんですね。  それを編入、あ
るいは那覇市が他と合併しようとするときに、今例えば、南部4市町村の中に那覇市も編入していくということとか、
そういうことを考えますと編入ということを「あり」だけれども、実際に編入という方向というのが、それを構築してい
くことは、またその自治体の意向もあると思うんですが、住民の合意もあると思うんですが、まずスケジュール的に
どう考えているのか、可能だということなのか、それまでにやるということなのか、伺います。


川條三明 経営企画部長

 スケジュールの問題でございますが、実は今回の第27次方制度調査会、11月に答申された内容によりまして、平
成17年4月以降も合併に関する新しい法律を制定して、一定期間合併を推進していくということで、その流れの中で
議会議決、17年3月31日までに市町村が議会の議決を経て、都道府県知事に合併の申請を行えば、18年3月31日
までに合併すればいいというような、実質的に期間の延長が一部ございました。
 そういうものもございまして、那覇市としては、あるいは南部離島村のほうも大方のご意見もそうでございましたけど
も、いわゆる合併特例法に基づく財政的なメリットと言いましょうか、そういう支援策がある間にできるように努力をして
いこうという考え方は基本にございます。
 ただ、具体的にどうなるかというのは、例えば、先ほどご質問の中で編入合併というのはあるべきではないんじゃな
いかと、対等合併、新市合併であるべきだというご質問でございますが、これも首長同士で、合併を希望する首長同
士で決定することで、那覇市から編入合併ということは申し上げられるものではございません。
 どうしましょうかという話し合いの中で、これは決めることでございまして、それは先ほど私が答弁しましたのは、前
津榮健先生のお話と、あるいは他府県のそういう事例等から参考として出されたものが、いわゆる編入合併であれば
標準工程をかなり短縮できるということで、そういうことであれば、期間的にも短縮できるということで、それぞれの村
の方々も合併特例法の財政的な特別な措置を受けたいということもございますので、結果としてはそういう方向に行
くのかなという考え方を、先ほどは答弁いたしました。


高里鈴代

 ぜひ、このことは首長が決めることとおっしゃいますが、首長が決定する前に、やはり市民の総意というものも反
映されていなければならないと思うんです。この合併任意協議会の住民の説明会の中で、例えば那覇市の場合、
7月28日ですか、130人集まったというのがあるんですね。座間味村も130人集まっているんですね。それで、30万
人市民の中に130人、あるいは大体1回に80人ぐらいで、そこで2時間、十分に話したということなんですが、一応、
合併を是とするシミュレーションに基づいて、しかも合併しなかったら、これだけ平成25年までに110何億の赤字も
生まれますよというような、そういう説明がなされて、大体50代、60代の方が中心になって合併に賛意をあらわして
いるというアンケート報告なわけですが、もう一度お伺いしますが、この市民説明会と、そしてその結果、市民の動
向はどのようにあると、ないのかあるのか、それともそのような数ではあまりにも少なくて、このことを基礎資料とす
るには、あまりにも信頼性と言いますか、できないということなのか、この数をどのようにまず認識していらっしゃい
ますか、伺います。


川條三明 経営企画部長

 このアンケート調査でお答えされた市民の皆さんの数をどう評価するのかという趣旨のご質問だと思いますが、こ
れは最初答弁しましたことにも答えたんですが、これをもって30万人市民全員の総意がすべて反映されているという
ことは言い切れないと。
 ただし、参加された方々、市民の方々と質問、説明しながら、あとは質疑を交わしました。その後でのアンケートで
ございますので、大方の合併に関する傾向はとらえることができるんじゃないかなと、そういう考え方でございます。


高里鈴代

 市長に伺います。
 市長は議事録の中で、経過について協議会の中で経過について報告をしています。一体、このようにこの平成の
大合併と言われる、この状況の中で、30万市民、有権者と言っても22万います。その中からのこれだけの数で、本
当にこれを総意とは、今言い切れないとおっしゃったんですね。ただ傾向はわかったという、ちょっと判断とする材料
にはなるけれども、これを総意とは言い切れないということではないかと思うんです。
 ですから、もっとじゃあ、その集会を求めたときに、1回に80人ではあまりにも少ないということで、じゃあ、どうした
らこれを増やしていけるのか、そういう努力をどうすべきなのか、そして一体総意と見るという基本的な人数、この特
に合併に関しては大体どれぐらいと想定して、実際に実施してみて、集まった人数をどう判断するのか、例えば、西
原町などは住民投票したら、あまりにも投票率が少なくて、その評価としてはもうこれは評価できないという判断を
せざるを得なかったわけなんですが、今、合併は時間切れにもなろうとしているわけなんですが、どうなんでしょう、
市長、もっと市民のコンセンサスをしっかり得ていく方向というのを、まず探っていくべきではないかと思いますが。


翁長雄志 市長

 もともとベースが、この合併は三位一体改革の論議の中で出きておりまして、その意味で各市町村からすると、
唐突な感じはしたとは思っております。
 それで、県から枠組みも南風原町と6離島村ということで示されました。これも6離島村と南風原町・那覇市が
その枠組みがいいですよと希望して、枠組みができたのではなくて、県のほうで沖縄県の歴史とか、各市町村の
それぞれのあり方というのを踏まえて、この議論を出してきたわけであります。
 そういう中で、平成17年3月までで特例法が切れるというものの中で、この合併問題はまず基本的に私どもは
制約をされた形で合併問題を考えてまいりました。私自身、確か市長就任当初、合併問題については前向きに
考えているという答弁をしたというふうに覚えておりますけれども、ただこれは期限が切られて、そういうものでは
ないというふうには思っております。
 しかし、先ほどのイラクの問題にも少し似ているかもしれませんが、こういう財政状況を今日までここまで持って
きて、そして三位一体改革の中で合併議論も地方分権と一緒になってやってもらうというものがあります。
 それはそれで、平成17年度の合併特例法の期限が切れるという、そういうものの中をそれとこれとは別だよと
いうことでやるわけにもいきません。
 なぜならば、那覇市の財政改革を含め、今、地方交付税等減らされている現状を見ますと、国のそういった方
針を重く受けて、それはそれで粛々と物事を進めていく必要があるだろうということで、任意協議会をつくってやっ
てきたわけでございます。

 2月には、任意協議会を立ち上げたころには、市民アンケートを出しましたら、約40%が合併に反対で、そして
賛成というのは確か10%を切っていたと思います。それ以外はわからないというような、無回答でございました。
 7月28日から私が6カ所、そういう説明会をしてアンケートをとっていきますと、2時間、三位一体改革の話もし、
そして那覇市の合併にかけるもの、そして、これが期限が切られていて、そういう中でやり遂げなければならない
こと、それから、離島と合併をする場合には、こういうプラスマイナスがあるんだというような話をし、南風原とはこ
うであるという話をしました結果、60数%が賛成に回ったということは、これは、私は十分説明をすれば、那覇市
民はそういった意味に関しまして、相当広範囲な考え方で理解ができているなということを感じました。
 なぜならば、6回が6回とも、ほぼ同じ水準のパーセンテージでこの問題にアンケートが答えられたということで
ございます。ですから、確かに30万市民にご理解をいただくということは大変難しい問題で、ましてや17年の3月
という期限を切られての、この合意形成をやるということは、恐らく至難のわざだろうと思います。
 これを、私は理解するにあたりまして、6回の説明会、そして三役を中心として各種団体との議論をしてもらって、
その結果の60数%のご理解を得たという中で、その意味では首長としての、市長としてのそういったものを踏ま
えた中で、議会の議論も斟酌しながら判断を下すことが、17年の3月という意味では重要ではなかったかなとい
うふうに思っていたわけでございます。

  しかし、残念ながら、南風原町のほうがある意味では1票でも1票だと、ほとんどは、向こうは5分5分でありま
したから、すべてのアンケート調査が南風原町におきましては、議会は5対2ぐらいで島尻との合併がいい、それ
から町の職員は5対2ぐらいで那覇市との合併がいい、それから住民は51対47で島尻のほうがいいという、ほと
んど拮抗した中で、やっぱり1票は1票だという形で、島尻のほうに行かれました。
 その大きな理由は、歴史・伝統文化を島尻とは共有している。これがほとんどでありました。それから、那覇市
と合併を希望する人は、教育とか福祉が向上する、経済圏が一緒である、そして通勤、通学がいいとか、ある意
味では現実の政策に即しての賛成が多かったわけでありますけれども、こういった中で、なおかつ南風原町が
島尻を選んだということは、私どもからいたしますと、私は自然な形であったかなというふうに考えて申し上げた
わけでありますけれども、この問題を解決するのは大変難しい問題であったというふうには思っております。

 これから島との関係、任意協議会終わったわけでありますが、まだ窓口は閉めておりませんので、これから申
し出があれば議論をしていきたいと思っております。ただ、地方制度調査会をどのように離島の方々が判断する
かというのが、大きな課題になると思います。
 その中で離島の方々は今日まで一貫して自分でできるものなら自分でやっていきたいということをおっしゃって
いるものですから、那覇市から一緒にやりましょうよという形で、今の時点である意味で強く申し上げるのは問題
ではないかなと、こういうふうに思いまして、今は離島の考え方を素直に待ち受けているところでございます。




高里鈴代

 市民の友に、市長、このように二度にわたりまして、市町村合併の特集が見開きでなされました。1回目は4月、
2回目は10月です。これは今ずっと報告がなされております任意協議会立ち上げやら、その意義、そして合併した
らどうなる、しなかった場合はどうなるということを市民に周知徹底させるために、広報として発表したわけです。
 ところが、それが実現しなかったというのは、新聞の小さな何行かの記事になり、そしてホームページを見まして
も、その合併協議会の、本当に2行ぐらいで解散になりましたということなんです。
 やはり、これも市民に向けて、やっぱり明確になぜそうなったか、今後どうしていくのか、あるいは今後どうしてい
くかの方向性について、市民の意見を求めるというような、やはり報告も兼ねて市民への情報開示が必要ではな
いかと思いますので、それについて再度お尋ねをいたします。


川條三明 経営企画部長

 解散した結果を市民にホームページ、あるいは市民の友等で公表すべき、もっと出すべきではないかというご質問
でございますが、確かにおっしゃるとおりでございまして、そのような内容をホームページのほうで十分報告できるよ
うに取り組んでいきたいと考えています。

 

高里鈴代

 また、6月定例会でも、私は住民自治基本条例の策定に向けてお尋ねをいたしましたが、住民主体の新市将来構
想策定がまず先に取り組まれるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。


川篠三明 経営企画部長

 住民自治基本条例については、現在、北海道ニセコ町等、最新事例の収集や職員研修を行うなど調査研究を行
っておりますが、このことと合併構想を関連づけて検討するところまでは至っておりません。
 将来、近隣市町村と法定合併協議会を設置した場合には、住民代表を参加させ、新市建設計画の策定、住民本
位の行政のあり方、議会の役割や責務などについて、ともに検討していきたいと思います。
 また、パブリックコメントを導入し、広く市民から意見を集約し、反映させる制度を検討していきたいと思っておりま
す。

 

 

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