高里鈴代市議会報告 2002年9月議会 質問と答弁


(1)治水行政及び緑豊かな社会を目指す

 

那覇市水資源有効利用活用推進要綱に基づいて

2000年4月から施行されております那覇市水資源有効利用推進要綱の表には、
その趣旨についてこのように書いております 。

「本島全体の約3分の1の水道水を使用する本市にとって、水資源を自ら確保す
ることは、地方自治を確立する上でも重要な課題であるとともに、現在の北水南
送の水供給システムによる、やんばるの自然への負荷を少しでも軽減することが
必要である。それはひいては、地球環境の保全にも寄与する」。

 こういう高い理念のもとに設置されました要綱に基づいて、2年半を経過して、
お尋ねいたします。


高里鈴代

水資源有効利用の項目別、件数、比率についてお尋ねいたします。


与儀弘子 経済環境部参事

平成12年4月からは、新たに建築物を建設する際、建築主に水資源有効利用・節水計画書を提出させております。
過去2年半の提出された建築申請書件数2,687件のうち、水資源有効利用・節水計画書提出が2,078件あり、その
中で255件が水資源有効利用の総件数となっております。

その内訳を見てみますと、雨水タンク設置が118件で、比率にして46.3%、地下浸透設備設置が100件で、比率に
して39.2%、井戸水利用が27件で、比率にして10.6%となっております。


高里鈴代

新都心における大型建築物の状況について伺います。


砂辺長盛 土木部長

再生水利用下水道事業は、第3次那覇市総合計画で、那覇市水資源有効利用推進要綱を策定し、 全市を上げて、
総合的な水資源の有効利用と節水のその他の施策を推進しています。 特に水資源の有効利用を図り、節水型
社会の形成を目指す本県において、再生水の利用は、都市内に存在する安定的豊富な水資源として 位置づけ、
渇水に強い土地づくりに寄与するだけでなくて、リサイクル社会の形成に貢献することを目的としております。

 当該事業は、那覇浄化センターの下水処理水に高度処理を施し、那覇新都心地区及び 送水管周辺地域の公共
施設や床面積3,000u以上の商業・業務施設等のトイレ洗浄用及び散水用の雑用水として供給 するもので、平成
平成10年度に採択された事業であり、平成14年4月から、一部供給開始をしております。

また、供給開始先といたしましては、平成14年度の自治研修所、那覇商業高校、県営天久高層住宅、D・クラディア
天久パークビュウ、那覇新都心株式会社、リウボウストア、街区公園に供給をしております。

さらに、今年度の供給予定といたしましては、沖縄振興開発金融公庫及び那覇国際高校、新都心銘苅市営住宅、
サンエー、新都心地区内の公園等に供給予定となっております。

 今後の利用計画につきましては、供給状況を踏まえながら、那覇新都心地区及び送水管周辺地域以外への展開
あるいは事業地区内の消火栓及び他の用途に利用が可能かどうか、沖縄県及び関係機関と調整をしながら、検討
をしたいと考えております。


高里鈴代

市の公共事業における実績はいかがでしょうか。


砂辺長盛 土木部長

同要綱に係る土木部所管の事業といたしましては、先ほどご説明申し上げました、地下処理水・ 排水処理水の
再利用のほかに、地下水涵養に係る事業といたしまして、道路整備において、歩道部分の透水性舗装を採用する
ことにより、雨水の地下浸透を推進しております。  ご質問の、過去2年半の実績といたしましては、平成12年度
において、東町17号ほか4路線、平成13年度において、泊6号ほか3路線を整備しております。

また、今年度においても、崇元寺姫百合線ほか2路線において整備中であります。 今後とも引き続き、歩道の透
水性舗装を推進し、地下水涵養に努めていきたいと考えております。以上でございます。


新垣一男 建設港湾部長

建設港湾部所管について、お答えいたします。 平成12年度着工しました、新都心銘苅市営住宅では、県管理の浄
化センターから送水されてくる再生水を、市営住宅のトイレの洗浄水、散水用水として利用し、雨水については、せ
せらぎ及び散水用水として利用しております。また、駐車場においては部分的に芝を張り、雨水を浸透させておりま
す。水道蛇口では、節水こまを設置するなど、多様な水資源の有効利用を図っております。


上地幸市 教育委員会学校教育部長

教育委員会所管分に関して、お答えいたします。 対象事業件数は、宇栄原小学校校舎、神原中学校体育館、
神原幼稚園、森の家みんみんの4件でございます。 その4件のうち、雨水の有効利用は、トイレの洗浄水、 散水が
4件、せせらぎが2件、節水こま使用が4件となっており、外構工事の舗装工事は2件のうち、雨水の地下浸透性
舗装が1件となっております。 また、さつき小学校の屋外環境整備におけるビオトープでは、既存の井戸水を有効
利用しております。 なお、教育委員会では、これまでの節水こま付機器の節水効果をさらに高める節水弁を、平成
13年12月から、小学校2校で試験的に取り付けてデータを取っており、その効果を見ながら、 今後の導入に向け、
検討していきたいと考えております。以上でございます。


高里鈴代

公共事業についても、那覇市は積極的に取り組んでいるということは、私も承知はしておりますが、そういうもの、
例えば福祉の建物であろうと、福祉関連であろうと、教育関連であろうと、そういうところがしっかりとこぼれること
なく、その水の利用をきちっとやっていくためには、主管課はそういうことをチェックする機能を現実に持っています
か。 今、伺いましたら、これは公共事業ではないんですが、2,600件余りのうち実際に250件ぐらいしか実施して
いないという低い率なんですが、そのことを1点と。それから、公共事業について、例えば、今度建設されます母
子生活支援施設ですけれども、前回の質問のときの答弁では、雨水タンクなども設置するということになっていま
したが、ご答弁の中にはなかったんですが、それはどうなっておりますでしょうか、伺います。


糸数健二郎 健康福祉部長

現在、計画しております母子生活支援施設について、節水のための配慮がなされているかという趣旨のご質問で
ございます。 実は、いろいろ構想はありましたけれども、予算が非常に厳しくて、現在は実現していない状況でご
ざいます。 次年度以降、ぜひこれは実現したいと考えております。


高里鈴代

市の水資源有効利用を進めていくために、総合的、全庁的チェック機能を持つ主管課はどこか。市民への啓発を
図る担当は、どこなのでしょうか。


与儀弘子 経済環境部参事

水資源有効利用を推進するための総合的、全庁的チェック機能を持つ主管課は、経済環境部環境保全課となって
おります。 また、市民への啓発につきましては、それぞれの主管部局で対応しております。

行政内部における推進体制としましては、水環境保全に関し、行政組織全体でより強力に推進するため に、助役を
議長とし、部長級で構成する、那覇市環境保全対策会議で、関係部局の横の連絡・調整を行い、計画の円滑な推進
を図ることになっております。

ところで、環境保全行動計画の普及のために、自治会などや地域団体への出前講座を行っておりますが、講座の
中で水資源有効利用についても、随時説明を行っております。また、市民に対する環境基本計画及び環境保全行動
計画を推進するため、市民・行政・NPO・事業所などで構成する「なはエコネットワーク」も設立されていることから、
その中で、水資源有効活用のための専門部会を組織し、市民・事業者などと協働して、今後、 水資源有効活用の、
なお一層の充実を図っていきたいと考えております。なお、本市では、今年度から、水資源の有効利用と地下水の
保全を目的に、市内の個人住宅に、雨水利用施設を設置する場合に、設置費用の2分の1で、限度額4万円の補助
も行っております。


高里鈴代

水道事業管理者に伺いたいと思うんです。
今、このようにして聞いておりますと、那覇市は積極的にそれに取り組むという姿勢を、もう既に構築していると信
頼しているわけなんですが、水道事業管理者は、かつてはあちらのほうにいらしたんですが、前回の質問のとき
に、部長のほうから、那覇市の水1%の売上が4,000万円にもあたるぐらいでその1%、2%の減そのものが、大変
に水道事業の収益にも影響してくるというようなことから、必ずしも水有効利用ということと歩調を合わせて積極的に
取り組むというよりも、できたら水の使用については、もう少し伸ばしていきたい。 ついこの間も、大きなタンクが完
成 いたしたわけなんですが、その水の有効利用ということ、水道事業の方針とそして水道事業の方針の有収水量
率が今93%ぐらいですか、もっと上げていかなければいけないわけなんですけれどもの。そういうこととの兼ね合い
で、那覇市が取り組んでおりますこの姿勢に、水道事業管理者としての見解を お尋ねしたいと思います。


高嶺晃 水道事業管理者

近年の那覇市の水道は、水道使用量ですけれども、これは横ばいか、もしくはゆるやかな減少傾向にあるわけで
す。 この大きな要因としましては、節水型機器の普及がございまして、この節水型機器には、水洗のトイレだとか、
あるいは洗濯機、食器の洗浄機だとか、節水こまなどが挙げられますけれども、従来のこの機器を使うのと、この
節水型機器を使いますと、約35%〜65%の節水になると言われているわけであります。そういうことが、現在の水
道使用量のゆるやかな減少に関わっているんじゃないかという一般的な推測がございます。 そして、これまでに
節水につきましては、水道週間における水道蛇口の取付の実演だとか、あるいは節水こまの無料配布、それから、
広報活動としましては、広報紙における広報、それからホームページなども挙げられますけれども。いずれにしまし
ても、水資源開発の有限性、そういうことから考えますと、森林の問題だとか、あるいは自然の生態系の影響、それ
からダムの周辺地域の住民の皆さんのことを考えますと、限られた有限性の資源の活用ということからしますと、一
層の節水の努力は必要だと思っております。水道局としましても、今後ともこの節水意識を高めるように努力してい
きたいと考えております。


高里鈴代

市長に伺いたいと思います。
長野県の知事は脱ダム宣言をなさいました。実は、沖縄県は予想以上の降雨量なんです。 降る雨は多いわけで
す。ところがそれが、側溝を通して全部海に流れていくという状態です。ですから、むしろ脱ダム宣言ではなくて、
むしろ那覇市にダムをつくる、そういう決意を那覇市の水資源有効利用の要綱を十分に生かしながら、例えば、今
回、自治会の活性化事業として、5つの自治会が、緑いっぱいの事業で補助金を受けています。そういうところに、
一体どこが指導していくのか、どこが促していくのか、その水をどこから得ていくのか、水道水を使うのか、それとも
井戸を掘ってみるのか、雨水を確保するために、また助言をしていくのか、緑化センターもできたんですが、総合的
にそういうことを、きちっと統括するところが必要ではないでしょうか。結果を並べるんではないんです。これからしよ
うとするものそうなっているか。

例えば、母子支援施設、もう既に雨水タンクの計画は外れているという答弁を聞きますと、本当にこの要綱は機能
しているんだろうかと疑わざるを得ません。そういうところで、市長の、全体として統括する組織改正と言いますか、
それの必要性なども含めて、決意を伺いたいと思います。


翁長雄志 市長

今日まで、私も10年、20年前まで、水の問題も質問したんですが、そのときには、いわゆる水事情、水がなくなると
困るなというようなところからの発想で水の問題を話ししてきておりましたけれども、最近、とみに環境問題で水が
重要になってきたというふうに変わってきたなという感じをいたしております。その流れとして、長野県では脱ダム宣
言があったと思いますし、今日、いろんな形で、沖縄の北部の資源を守るという意味でも、このまま沖縄の北部の資
源を、ダムを強化することによってやっていいのかという疑問が生じている中で、また水の、我々の文明社会にとって
大変重要な部分がある中でのこの整合性が、今は求められていると思っております。

そういう中で、那覇市の水行政をどうするかということで、議員ご提案の、那覇市にダムをつくったらどうかと。これは
やんばるの規模のダムをつくれという意味ではないと思いますし、雨水あるいは井戸、そういう形で、どのような形で
いわゆるこういうものに那覇市が積極的に取り組めるかというようなことだと思っております。そういう意味では、那覇
市も補助事業をやっておりますし、そういったものも含めて、雨水と井戸の必要性というのは大変重要であります。

それから、水が地下に浸透する、そういうことも私は庁議を含めて、すべての事業において水が地下に浸透するよう
に、あるいはまた屋上緑化、雨水、そういったものも配慮するようにという話をさせてもらいました。

今、この支援センターの中で雨水が外れたということは、私、今、大変残念に思っておりますけれども、必ずこれは
早めに趣旨に沿って、那覇市の主催する公共事業は、すべてそういったもので率先してやっていくんだと。やはり
予算が限られておりますけれども、もともとそれは重点目標の事業でありますから、そういう中でしっかりと整合性が
とれるように、市民の皆さん方がご理解頂けるように、しっかり やっていきたいと思いますので、よろしくお願いをいた
します。

 

(2)住基ネットについて

住基法と個人情報保護条例について

皆さんご存知のように、つい先週、東京都中野区で、すでに接続をしてありました
システムを、切断をするという行為がありました。そしてその理由は、まず 1点目、
個人情報保護に関する法制が未整備であること。  2点目、個人情報の取り扱い
上のセキュリティーに不安が残ること。  3点目、個人情報保護に関する基本法が
成立していない状況のもとで行うべき個人情報の保護への配慮に欠ける点。
この3点のことから、すでに結続していたものをあえて切断をするという決断を、中
野区は取りました。人口約30万人の自治体です。 そういう動きを見ておりますと、
那覇市が一貫して、住基法は条例の上位にある。ですから、那覇市の個人情報保
護条例は全く有効ではない。効力を持たないと断定していることは本当にそうでし
ょうかということを、あえて伺います。


松本親 総務部長

普通地方公共団体の条例制定権の範囲につきましては、憲法第94条に基づき、地方自治法第14条に、法令に違
反しない限りにおいて条例を制定することができると規定されておりますので、法令に違反する条例の規定は、そ
の範囲において効力を有しないものと解されます。  したがいまして、住基ネットへの接続につきましては、上位法
である住民基本台帳法により接続が義務づけられておりますので、下位法である個人情報保護条例を根拠に、 住
基ネットに接続しないという住民基本台帳法の規定に、直接違反する措置をとることはできないものと考えます。


高里鈴代

平成15年8月、来年ですが、2次稼動がなされます。そしてその時には、10省、93事業あるいは171事業と言われ
る膨大な個人情報に関するアクセスが可能になろうとしているわけですが、そのことに向けても、 やはり諮問は
必要ないというお考えでしょうか、伺います。


松本親 総務部長

平成15年8月実施予定の第2次稼働で実施されます、住民票の写しの広域交付、転入転出の特例処理、希望者
に対する住民基本台帳カードの交付の各事項につきましても、住民基本台帳法で規定されておりますので、 第1次
稼働のときと同様に、行政の責任と権限のもと、しっかりと対応してまいりたいと考えております。


高里鈴代

部長は、相変わらず同じ、これしか答えられないわけですね、ずっと一貫して。一貫して、ただひたすら答えていら
っしゃいます。ところが、今や自由にインターネットでアクセスできる時代になりまして、本当にたくさんの自治体の
状況を瞬時に知ることができる時代に私たちはおります。議員もそうですし、当局もそうだと思います。それで、8月
5日の稼働に向けて、行政としてもどうしたら保護できるのかということで取り組まれたと思います。

部長の答弁の中には、いろいろと緊急計画書であるとか、様々なシステムをきちっとしているから、これは総務省
から言われていることですから、そのように守っているので大丈夫ですということなんですね。ところが、松本部長、
他の自治体を見ますと、やはり審議会にかけているんです。そして、例えば所沢市などは2度もかけています。5
月にかけ、また6月にかけ。そして、全国見ていきましたら、審議会で様々な助言があった末に、それでもアクセ
スをしましょうということが出たにしても、本当にたくさんの自治体がきちっと諮っているわけなんです。このことを受
けて、先ほどからずっと今定例会答弁を受けております。もう効力を有しない、私たちの条例は効力を有しないとい
うようなそういう考えを、実は他の自治体は持たないで、しっかりとチェックをさらに重ねているわけなんです。その
ことについて、他の自治体との比較で、那覇市があえて上位優位であって、この現存の私たちの条例は効力を持
たないということを、他の自治体との関連でどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。


松本親 総務部長

今の住基ネットと、個人情報審議会との関係なんですけれども、私どもは、この住民基本台帳法、これについて、接
続することを義務づけているわけです。ですから、そういった規定を受けて、行政として執行していくということになる
わけですから、審議会の この部分につきましては、上位法がそういうふうに規定しておりますので、審議会の判断の
余地がないというふうに考えております。

                      (「他の自治体がやっていることはどうなのかと聞いているんだよ」と言う者あり)

高里鈴代

行政サイドででも、部長会など熱心に取り組まれたと思うんです。でも審議会があるというのは、那覇市の個人情報
をどのように守っていくかということを、識者を行政サイドで選んで、もう1回そこで見てもらうという制度ですよね。そう
いうことで、効力を持たない、意味がない、法律で決まっているからというんですが、今ほかの自治体を見ましたら、
様々な助言が出ていて、その助言に基づいて、行政も、また気づかなかったことを気づかされ、あるいは市民に対す
る説明責任をしっかりもつとか、様々な行動がなされているわけなんです。

最後、市長に伺います。技術的にはファイアウォールというものでちゃんと守っている。そしていろんな要綱などで守
っていると言うんですが、私はむしろ那覇市は、本当の意味での市民の基本的人権を守る、市民のプライバシーを
守る、精神的なファイアウォールが欠けているんではないかと思うんです。そして、他の自治体が、これでもかこれで
もか、1カ月前に接続したけれども、なおもあえて切断をせざるを得ないというほどに、市民の情報、市民のプライバ
シーをこれほど必死になって守ろうとしているもの、すなわちファイアウォールですね、それを私は市長に求めます。
次期、2次接続に関して、ぜひこれから1年かけて、何を審議会においてなさねばならないか、そういうことも含めて
市長の決意を伺います。


翁長雄志 市長

私は、前にも申し上げましたけれども、平成11年国権の最高機関であります国会におきまして、住民基本台帳法
の一部改正という形で改正がなされております。その後、ある意味では粛々ときておりましたけれども、4月、5月、
6月の、いわば小渕元総理が、個人情報保護法案と抱き合わせであるというような、前提があるとおり、その法案
が通って、100点満点のことでございましたが、メディア規制等がある意味で理解を得ることができなくて、継続に
なった経緯がございます。

そういうさなか、8月5日がやってまいりまして、いわゆる自治体としてどのように対応すべきかということが大変深
刻な状況としてございました。私どもも、ほかの自治体のいろんな反応を見、あるいは国の弁明を聞き、いろんなマ
スコミ等、あるいは学説等の話も聞きながら、この問題にどう対処するかというのは、大変重要な問題でございまし
た。 私自身は、この住民基本台帳の一部改正は悪法だとは思いませんけれども、仮に百歩も万歩も譲って悪法だ
としても、やはり憲法で認められた国権の最高機関である国会がつくった法律でございます。そういう中で、那覇市
のありようを考えたときに、先ほどほかの自治体がいろんな形で工夫しているじゃないかという話もありましたけれ
ども、全国には3,222自治体があろうかと思いますけれども、そのうちの10自治体の中で、いろんな形でこの問題に
関してのアプローチがなされているように私は感じております。それをどのように私たちがそしゃくをしていくかという
ことになるわけでありますが、やはり一般的な予見でこの問題を私は取り扱うと、一つの法律という、法治国家とい
う問題からいたしましても、どのようなものになるだろうかということがございます。

ですから、まずは秋の国会で個人情報保護法案が通るということを前提として、なおかつこの中におきましては、私
としては一般的な予見ではなく、個別的に、いわゆる法律と言えども緊急避難、正当防衛というのは認められている
わけでありますから、そういったようなものが、予見ができる、現実に予見ができるという場合には、私は市民を預か
る市長といたしまして、これは体を張ってでも国と対峙をする必要があるだろうなと思っております。しかしながら、
一般的な予見の中で、こういう問題を、私は拙速に判断をいたしますと、やはり法治国家としてのあり方が問われる
のではないかと。そして、私どもの代表である国会議員が、国会で最高機関として決定したことでありますから、それ
にも尊重をしつつ、なおかつ自治体として住民の側に立った発想がこの中においてどのようにできるかということを、
日々検証をしながら、国の行く末を見守っていきたいと思っております。


高里鈴代

今、市長の述べられていることは、そのとおりではありません。自治事務という観点からも、これはしっかりと取り組
んでいただきたいと思います。

 

(3)人権・福祉行政について


DV防止法の成立から1年。那覇市の対応は?

去年の4月に、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律、いわ
ゆるDV防止法が成立いたしました。そして去年10月には、その接近禁止命令で
あるとか、そういう措置がなされました。そして今年4月からは相談支援センター
が設置されて、全面施行がなされております。

さて、その1年を受けまして、この間の那覇市におけるDV相談の実態は、どうなっ
ているでしょうか。


松本親 総務部長

本市における法施行前の、平成12年度のDVに関する相談件数は157件でしたが、平成13年度は、 239件と増え
ています。沖縄県女性相談所への一時保護につきましては、平成12年度16件、平成13年度17件となっています。
DVによる被害者には、うつ病や心的外傷後ストレス障害を発症することが知られていますが、なは女性センターで
は、月2回、臨床心理士によるカウンセリングを実施しています。 平成13年度の相談件数は29件となっています。
また、平成13年4月から、相談員を2人から3人へ増員して、相談体制を強化し、平成14年4月からは弁護士によ
る相談も始めております。 今後は、精神科医等によるカウンセリングを行い、相談業務のより一層の充実を図って
まいりたいと考えています。


高里鈴代

市民に対する啓発はいかがでしょうか。


松本親 総務部長

平成13年4月から、毎月第1月曜日に、「女性への暴力ストップ・市民教室」を開講しています。この講座は、受講者
のプライバシーに配慮して、申し込みや受講料、名前の記入等、一切必要のない講座となっています。また、ドメス
ティック・バイオレンスについての啓発用パンフレットや、ドメスティック・バイオレンスを特集した情報誌、「うない遊び」
「なは女性センターだより」などを発行し、本庁や各支所、公民館、図書館、児童館、銀行等へ広く配布しております。
また、平成14年度から、なは女性センターのホームページを開設して、インターネットを通しての情報の提供に努めて
います。


高里鈴代

暴力から逃れて転出・転入した場合の対応、特に福祉相談室や教育関係では、いかがでしょうか。


糸数健二郎 健康福祉部長

本市の福祉相談室で掌握している部分につき、ご説明を申し上げます。平成13年度の婦人相談件数は621件あり、
その中でドメスティック・バイオレンスに関する相談件数は57件、率にして9.1%で、月平均4.8件となっております。
夫の暴力から逃れ、DV防止法の適用により、女性相談所に入所した後にアパートに転居し、生活保護が適用され
た母子ケースが2件ございます。DV関連のケースの転出、転入につきましては、女性相談所や警察、 医療機関、
法律相談及び転出先の福祉事務所と連携をとりながら、問題解決に努めております。 また、女性相談所で一時保
護中の者について、居住地がある場合は、居住地を所管する福祉事務所が、居住地がない場合は、当該施設所在
地を所管する福祉事務所が、実施責任を負うことになっております。 なお、配偶者から暴力を受け、DV防止法によ
る一時保護を受けている者については、女性相談所に確認の上、帰っていく期待性がないものとして、当該施設所
在地を所管する福祉事務所が実施責任を負うことになっております。今後も、DVなど、あらゆる暴力防止のため、
関係課、関係機関と連携して対応していきたいと考えております。

 


高里鈴代

DV防止法に関して職員への周知徹底は、どのようになされているのでしょうか。


松本親 総務部長

新規採用職員研修やDVについての啓発用リーフレット、情報誌、なは女性センターだよりの配布等で周知しており
ます。 今後は、ITを利用して、ドメスティック・バイオレンスに関するきめ細かな情報を提供し、関係機関や関係課と
情報交換をする連絡会議を持ち、DVに対する周知徹底を図ってまいります。


高里鈴代

DV防止法が施行されて1年目を迎えました。先ほど、部長2人から答弁がありまして、私はむしろ那覇市の取り組み
は大変評価をしております。先進的であって、様々な啓発事業も十分になされていると思います。

ただ、残念ながら、職員の教育がどのようになされているかということで、実際に相談に見えた方が、 暴力をふるう
夫に対する禁止命令、接近禁止の命令が裁判所で出た。ところが、今、出た後、そういうものが出ていても、その相手
が、やはりそれを破って、相手のところに暴力をふるっているという事態が全国各地で起こっていまして、実はそういう
対応も見直しが必要だということさえ言われているわけです。

ところが、那覇市の場合には、そういう法律があるではないか。あなたはもう接近禁止で守られているでしょう。ですか
ら、何も那覇市に住まなくてもよろしいんじゃないかというような、本当にDV法の、本旨を十分に熟知したと 思えない
対応を過去にしております。そういうことからいたしまして、私は、実際に窓口で相談業務にあたる者、あるいは生活
保護の担当部署は、特にこの問題についての研修を重ねていくことを伺いたいと思います。


糸数健二郎 健康福祉部長

生活保護、それから福祉相談室の事例をお挙げになりましたので、私のほうから、福祉相談室に関してお答えをいた
します。  福祉相談室では、基本的な考えとして、先ほどもご答弁いたしましたように、配偶者から暴力を受けて、D
V防止法による一時保護を受けている者については、女性相談所に確認の上、帰る期待性がないものとして、当該
施設所在地というのは女性相談所でありますが、それを所管する福祉事務所が実施責任を負うという取り扱いが基
本的な取り扱いでございます。これに違った取り扱いがなされたことがあるかどうかは聞いておりませんけれども、
今後ともDV防止法の趣旨については、職員につきましては、十分注意をしていきたいと思います。


高里鈴代

ありがとうございました。ぜひ積極的に取り組んでいただきたいし、また、今はこの法律の随分と足りない部分の見
直し作業が出ておりますので、さらに整備されたものになるように、また対応もよろしくお願いいたします。



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