高里鈴代市議会報告 2002年12月議会 質問と答弁 〜代表質問〜


(1)日米地位協定の改正を求めることについて

日米地位協定の改正を求めることについての市長の姿勢

米軍基地による被害が頻発している中で、今回の海兵隊少佐による強未遂事件
は、米軍が強調している綱紀粛正や、よき隣人政策は、いかに実効性のないもの
であるかを露呈していると同時に、1995年の事件を受けて、日米政府が協議し合
意した凶悪犯罪の米兵容疑者の起訴前身柄の引き渡しが、あくまでもこれは米軍
側の好意的考慮でしかなかった、そのような地位協定の運用改善では、沖縄の人
々の生命、生活、安全への侵害は恒常的に続くと言わざるを得ません。

きょうの新聞にも報道されておりますが、大変ショックなことは、このように沖縄が
大田県政あるいは稲嶺県政、ずっと継続して地位協定の抜本的な見直しを求めて
まいりました。この地位協定の内容は、特にその容疑者の問題にかかわらず、環
境汚染の原状回復や立ち入りなども含めて地位協定の見直しを求めてきたわけで
す。

にもかかわらず、このことがアメリカ政府に一度も正式に要請をしていなかったということがきょう報道されておりま
す。 市長、このことも受けまして市長の姿勢を伺います。


◎翁長雄志 市長

先月2日に、本島中部で発生した米国海兵隊少佐による婦女暴行未遂事件は、これまでの米兵による事件・事故
と違い、米兵の指導・教育の任にあたるべき佐官クラスによる犯罪といったことを考えますと、その持つ意味は極め
て重いと考えます。 これまで、本市を含め本県におきましては、1995年の少女暴行事件をはじめ、米兵による県
民を巻き込んだ事件・事故は後を絶たず、事件・事故が発生をするたびに米軍は、綱紀粛正を繰り返し、我が国政
府においても、日米地位協定の運用の改善で努力するとの考えを常に表明してきました。  

しかしながら、一向に米兵による事件・事故への改善がなされない中、沖縄県においては平成12年8月、11項目
にわたる日米地位協定の改正を政府に要請し、衆院外務委員会においても平成13年7月に日米地位協定の見
直しが決議されておりますが、依然として米軍基地の過重負担は解消されておりません。これらの中での今回の
事件といったことを併せ考えますと、やはり市民・県民の命、生活、人権を守るためには日米地位協定の見直しは
避けて通れない課題だと考えます。県市長会や県民大会等、あらゆる機会を捉えて積極的にかかわっていきたい
と考えております。


高里鈴代

まず、最初の地位協定改正についての市長の姿勢について、かなり具体的に強い姿勢を感じるところであります。
ただ、きょうの新聞、市長もご覧になったと思います。それによりますと、外務省の衆議院の委員会で質問に対し
て、一度も米政府に対して地位協定の改正の要請をしたことがない、あるいはそのことをテーブルにのせていない
という事実が分かったわけなんです。それでは一体これほどの長年にわたる沖縄の行政としても、県知事としても、
自治体としても、出していたものは一体どこに積まれているのかという本当にショックな報道です。これを受けまし
て自治体の長として、あるいは市町村会の長としても市長、このことについて何らかの行動を、あるいは発言を起
こすべきではないかと思いますが、その点について伺います。


◎翁長雄志 市長

今、日米地位協定に関する問題は、きょうの新聞でもご案内のとおりでありました。私は、きのうの稲嶺知事の勝利
に向けての感想を求められたときに、20世紀のイデオロギーの時代を乗り越えて、これからが沖縄の力が試される
ときなんだという話をさせてもらっております。ですから、今日まで日本政府が日米地位協定を含め、そういう形での
沖縄問題に真摯な態度をとらないときの私どもの対応というものがこれから21世紀は改めてその組織を含め、沖縄
側の対応というものが試されているんだろうと思っております。

それゆえに、私は、今年の初めの有事法の制定につきましても、15年問題とか、日本の防衛に対する哲学の道筋
が見えない中で、有事法の制定には反対であるという話をさせていただきましたけれども、こういったことを踏まえて
私たちはこういうような流れの中で、これからはいわゆるイデオロギーにのっとって、物事を考えますと必ず反対の
ほうからそういうことじゃないよという話になりますので、それこそ県民の心を一つにして県民生活、市民生活の中
から、この問題にはみんなで手を携えてあたっていく。こういうものがこれからの政治運動に求められているんじゃ
ないかなと。特に沖縄では求められているのではないかなという意味で、きょうの発言も大変残念でありますし、そ
れを市民や県民が理解をする中から大きな運動が構築できるのではないか。それに沿って私もいろんな形で運動を
提起していきたいなと、このように思っております。


高里鈴代

これはぜひ黙っている状況ではなくて、本当に政府に対してこれは積極的に、具体的に取り上げていく必要がある
と思いますし、声をあげて、今、県内の県民大会は無理だというようなこともあるようですが、むしろこの際、大きな
県民大会が必要ではないかと思います。




(2)住基ネットについて

那覇市は、8月5日の住民基本ネットワークシステム稼動に、30万人余の市民の
基本的な個人情報を県に接続をいたしました。法令の定めであり、外部への接続
の可否をも那覇市の個人情報保護運営審議会に諮る必要はないと判断した理由
として、市長は国会に上程されている個人情報保護法が秋にも成立するとの見通
しから、「万全である」と答弁をしてまいりました。
 
しかしながら、市長の後ろ盾にした同法はいまだ成立しておりません。その見通し
の甘さは早計だったと言わねばなりません。

 接続中止を決定した東京中野区や市民に選択をした上で接続した横浜市の行動
からも、市長として市民のプライバシーの保護を守ることを第一義的に重要である
ならば、個人情報保護運営審議会に事前に諮る、あるいは個人情報保護法成立を
見極めるなど、慎重な対処が求められたのではないでしょうか。あらためて伺いま
す。

1番目、接続中止も含め、市民のプライバシーを保護する責務をどのように果たすおつもりですか。


◎翁長雄志 市長

ご案内のとおり政府では、今国会に提出されております個人情報保護法案は廃案とし、一部修正したうえで来年の
通常国会に新たな法案として提出し直すとしております。  しかしながら、個人情報保護法案は今回見送られること
になりましたが、住民基本台帳法第30条の5の規定により、市町村長は住基ネットを通じて本人の確認情報を県へ
通知するものと定められておりますので、市としては法律を遵守する責務があるものと考えております。 なお、個人
情報は市民の重要なプライバシーであり、その保護につきましては、常に万全を期すものと認識しております。

 今回の住基ネットの稼動にあたりましては、新たに那覇市住民基本台帳システムセキュリティー組織要綱や、
住民基本台帳ネットワークシステム緊急時対応計画書等、ほか5つの要領、基準等を制定し、個人情報の保護策を
策を強化しております。  住基ネットシステムは、住民基本台帳法でも制度面や運用面で禁止規定や罰則規定を設
け、個人情報の保護措置がとられ、また、セキュリティー面におきましても不正アクセスへの侵入防止の体制がとら
れております。  万が一、不正行為や不正侵入等があれば緊急時対応計画書に沿って対応策を講じ、さらに県や
総務省、指定情報処理機関とも連携を密にし、個人情報の保護には万全を期していきたいと思いますので、ご理解
をお願いいたします。


高里鈴代

個人情報保護運営審議会に接続の可否を問うべきでありましたが、事後になった委員会開催でどのような報告を
行い、また委員からの発言はどうなったのでしょうか。


◎松本親 総務部長

 個人情報保護運営審議会開催の目的と内容についてお答えいたします。覇市情報公開個人情報保護運営審
議会は、本市の附属機関の一つとして那覇市附属機関の設置に関する条例によって設立されております。
 その組織及び運営に関しましては、那覇市情報公開個人情報保護運営審議会規則に定められております。
 同規則第2条で審議会は、那覇市個人情報保護条例第2条第3号及び那覇市情報公開条例第2条第2号に
規定する実施機関の諮問に応じ、保護条例の規定によりその権限に属する事項、情報公開制度及び個人情報
保護制度の運営に関する重要事項、実施機関が必要と認める事項について、調査審議するものとなっておりま
す。 また、情報公開制度及び個人情報保護制度の運営に関する重要事項 について、実施機関に対し建議でき
るものとなっております。

 今回、10月22日に第1回那覇市情報公開個人情報保護運営審議会が開催され、2件の諮問事項と併せまし
て、住民基本台帳ネットワークシステムの第1次稼動の件につきまして、同審議会へ報告したところでございま
す。 審議会の場におきましては、住民基本台帳法第30条の5の規定に基づき、その通知は市町村長の使用に
かかる電子計算組織から電気通信回線を通じて都道府県知事の使用にかかる電子計算組織に送信することに
なるため、諮問事項とはしなかった旨の説明がなされました。委員からは、市民にとってのメリットは何か、これ
までに市民からの苦情はなかったか、事務処理はどのくらいスピードアップしたか、住民負担の軽減と利便を向
上するということは具体的にどういうことか。情報漏えいがあった場合や不正使用があった場合の緊急対策はど
のようになっているか等、セキュリティー関連の質問が多くなされております。中には審議会へ諮問すべきでは
なかったかという意見もございました。


高里鈴代

住基ネットへの接続中止、削除を求める市民からの不服申し立ての状況はどうなっているか伺います。


◎松本親 総務部長

住民基本台帳ネットワーク上に記載されている本人確認情報の中の個人コードの削除と、本人確認情報の県への
外部提供の中止及び提供された本人確認情報の削除を求める10件の請求がございました。 本市といたしましては
住民基本台帳法第30条の5の規定により、市町村長は本人確認情報を都道府県知事に通知するものとなっており、
その通知は市町村長の使用にかかる電子計算組織から電気通信回線通じて、都道府県知事の使用にかかる電子
計算組織に送信することによって行うとの規定を根拠に、那覇市個人情報保護条例第14条及び第15条の規定によ
る削除中止ができないとの拒否決定の処分をいたしました。この決定に対しまして、これまでに6件の不服申立がご
ざいました。10月末日までに不服申立のありました3件を、那覇市情報公開個人情報保護審査会へ諮問し、11月
11日に1回目の審査会が開催され、現在も継続審議中でございます。


高里鈴代

市民の友などで市民への周知をしたことになっておりますが、住基ネット関連情報、行政の果たすべき責務につい
ての要綱など、市民にもっと提供すべきではないでしょうか。


◎大田和人 市民文化部長

ご承知のように、去る8月5日から全国一斉に住民基本台帳ネットワークシステムが一次稼動をしております。従来
同システムにかかる情報につきましては、広報なは市民の友への掲載、那覇市民の時間のラジオ放送やパンフレ
ット等で市民の皆様へ情報を提供してまいりました。  しかし、より多くの市民の皆様から信頼され、安心感をもっ
ていただくために同システムへの不正侵入や不正行為に対するセキュリティーシステムや、住基情報保護の那覇
市の取り組みについて、できるだけ早い時期にインターネットのホームページに掲載し、広報を強化していきたいと
いうふうに考えております。


高里鈴代

次に、住基ネットに関して改めて市長に伺います。  市長は先ほどの答弁の中でも、これは自治体の責務であると
いうふうにおっしゃっていました。ところが、この住民基本台帳法の成立に関して、これが成立されるときに衆参両
議院でかなり論議になった結果、附帯決議がなされていることはご存じだと思います。この附帯決議は、速やかに
この法律の施行にあたっては、政府は個人情報の保護に万全を期するため、速やかに所要の措置を講ずるものと
する。というものが修正案で追加されて、これは成立しているわけです。つまり、ここで述べているのは個人情報保
護法であります。このように附帯決議を付して決定している法律、そしてそれを必要として出されている個人情報保
護法なわけですが、そのことについてまだ成立していないときに、もう見切り発車をしてしまった自治体の長として、
これは末端の長が最も今、最先端の責任を負っているわけですが、このことに対して政府に対して何らかの行動
発言、問いとか、そういうことはなさらないんでしょうか。この附帯決議との矛盾を、現状を国ははらんでいるわけで
すが、このことについて伺います。


◎翁長雄志 市長

 住基ネットの問題、この法案が一部改正をされまして成立をしたわけでありますけれども、そのときの附帯決議で、
小渕総理のときだったと思いますけれども、いわゆる個人情報保護法案の成立が基本的にはセットとしてされてお
ります。  また、私も今年の8月5日、第一次の住基ネットの稼動のときに、いろいろ皆さん方からのご質問を受け
て、答弁をさせてもらいました。これは個人情報保護法案がセットであるというのは、これは政府を含め、それから
与野党の一致した考え方でありますので、これはある意味で一つの重要な条件であろうと、このように思っておりま
す。今回、この法案が見送ることになったわけでありますが、私はその8月5日の時点におきましても、悪法も法で
あるということも皆さん方に紹介をしながら、私は悪法とは思っていないけれども、ということを言いながらも、いわゆ
る3,200自治体の中で、まだ10自治体がある意味ではその問題に一つの行動としては起こしてない状況等を踏ま
え、あるいはまたこの2、3年の国会での議論、そういったものがなされたうえでの決議であったこと等を踏まえて、
いわゆる当面はこれを粛々と受け入れるということが那覇市の責任者としてはとるべき道だろうということを申し上
げました。しかしながら、法律でもいわゆる緊急避難、あるいは正当防衛、こういうものは法律を乗り越える方法とし
てありますので、市民の生命と財産を守る責任者しては、この住基ネットの問題が市民生活に大きく影響する、こう
いう場合には私は体を張ってでもこの問題に取り組んでいくんだというような話もさせてもらっております。

 今回、臨時国会で問題になっているメディア規制関係にも配慮をして、与党3党がある意味では野党の考え方も
十二分に取り入れる中で、次回に見送るというような形になっております。これは決して個人情報保護法案が必要
でないとか、個人情報保護案をやらないんだというようなことではなくて、いわゆる国会が一致してこの法案を成立
できるように、今国会の成立を見送ったという趣旨からしましても、私はこの法案は成立するものだと思っておりま
す。そうでありますから、私といたしましても一日も早い個人情報保護法案の成立を願い、また、この必要性は当然
でありますので、機会がありましたら私も国のほうにそのような形で訴えていきたいと思っております。

 なお、法案の成立までは市独自のセキュリティ諸規程で対処しますが、現在のところ個人情報を侵害する不正行
為や不正アクセスという事態は、当市ではもちろん全国でも1件も発生しておりません。このように私は市民の生命
財産の保護に関して市長として深く自覚しておりますので、ご理解のほどをよろしくお願いをいたします。


高里鈴代

 市長、先ほど附帯決議の件でそのようにおっしゃっていらっしゃるわけですが、例えば接続した根拠を、市長は「し
なければならなかった」というふうにおっしゃっています。ところが、住基法第30条の5においては、実は都道府県知
事に「通知するものとする」。しなければならないということよりも、少し解釈の余地を残した弱さがあるわけです。
 そういうところから、中野区が接続を拒否する、接続を切る、あるいは横浜市が段階的にやっていくなど、そのこと
に対して総務省は結果としてそれを認めているわけです。ですから、これは「しなければならなかった」よりも、むしろ
「してもよろしい」、「しなさい」ということで、罰則はないということからしますと、むしろ市長が市民のプライバシーを
保護する点に立つならば、それをもっと保護法の成立を待つという姿勢は重要ではなかったかと思います。そういう
ことから、3,000余りの自治体がそれをしているということですが、でも、しっかりとそのことに問題提起をしているとこ
ろもあるというということを考えますと、やはり市民のプライバシーを守るということの姿勢を、改めて再確認をしつつ
行動していただきたいと思います。

 

(3)母子生活支援施設について

母子生活支援施設について

 今定例会に、来年開設予定の母子生活支援施設の条例が議案として出ており
ますが、条例制定の概要と開設までの作業日程について伺います。

 


◎糸数健二郎 健康福祉部長

  母子生活支援施設設置に伴う条例の内容といたしましては、まず、母子生活支援施設は従来の母子寮のような
母子世帯への住居提供ではなく、母子の自立の促進のためにその生活を支援することを目的とする施設でござい
ます。この施設の入所期間は、自立までの最小限の期間とし、短期の通過型の施設と位置づけ、居住年数を基本
的には2カ年以内としております。原則として自立までの2カ年以内の自立プログラムを本人と指導員と相談して作
成し、それを実行できるよう支援するというものでございます。併せて、周辺地域への福祉サービスの支援機能も
もっております。また、退所後も外来相談等を受けながら、できる限り地域支援機能をもつ母子生活支援施設として
機能できるような内容となっております。この施設の管理につきましては、社会福祉法人等の公共的団体に委託す
るものとしております。

 次に、工事の遅れについてご説明をいたします。母子生活支援施設 は、平成14年10月1日に工事着手し、平成
15年3月中旬に竣工予定で建設等進めてまいりましたが、建設地の一部を道路として提供するための道路拡幅工
事と時期が重なり、11月上旬から基礎工事に入りましたが、今度は建物を支える地盤の支持層が当初見込みより
も大幅に深い位置にあることが分かり、そのため追加基礎工事の設計変更を余儀なくされました。現在、同施設の
竣工は予定より遅れる見込みで、平成15年7月末をめどに建築工事課及び受注業者との調整を行っているところで
ございます。

 次に、開設までの今後の作業日程でございますが、平成15年1月に委託方針を決定いたしまして、2月にプロポ
ーザル方式による業者の公募をいたします。4月に委託業者を決定し、6月には関係機関との入所予定者の調整
をし、7月に入所者の決定、8月には開所及び入所という予定でございます。

                      

高里鈴代

 委託の方法と選定基準はどのようになさるのでしょうか。選考委員の委員選任はどのようになさいますか。


◎糸数健二郎 健康福祉部長

 次に、2番目のご質問でございますが、委託の方法と選定基準策定、それから選考委員会の委員の選任につい
てのご質問でございます。委託の方法でございますが、プロポーザル方式で行うことを予定しております。母子生
活支援施設の運営の充実を図るため、母子の生活の自立支援や地域福祉の事業内容を十分理解したうえで、
事業展開をしていける所長及び職員を確保できる団体を選定してまいりたいと考えており、これに必要な具体的な
選定基準を今後、検討してまいりたいと考えております。

 次に、選考委員の委員選定は基本的には行政内部の職員を考えておりますが、外部識者の意見を参考とする
ことにつきましても、今後、検討してまいりたいと考えております。


高里鈴代

 通過施設である。自立を求めていくということなんすね。そういうことで、この2年間の間にどのようにして自立が可
能なのか、これには20世帯の中の5世帯は緊急避難的な、あるいはDVの問題も抱えた世帯も入る。あるいは、子
供たちがどんな環境で来るかによっては、子供たちの抱えている心理的な多くの問題もあるわけです。
 そういたしますと、この施設が設置を含めて、その職員の持っている力がどのように発揮されるかによっては、自立
が可能であり、あるいは停滞をしていくということで、この委託の件はとても重要だと思います。

 それで、委託に関して、今、基本的には選考委員にしても、あるいは選考する基準にしても、行政内部で決めると
いうことですが、本当にそれで十分でしょうか。今、現状を抱えている社会の問題を見ましても、もっと対外的に客観
性のある選考基準をもって、そして選考されたところに対しても、しっかりとその内容を提示していけるような基本の
選考の姿勢ですね。方針ですね。そういうものが、きちっとまずつくり上げられるということが必要だと思いますが、
その点について、外部の人を委員にも入れていくという点について伺います。


◎糸数健二郎 健康福祉部長

 母子生活支援施設の委託をするときの委員会の構成ですね。現在のところは、行政のほうの職員で構成すると
いうふう考えているわけですけれども、外部の人を入れる考えはないかというご質問でございますが、私たちのほ
うも、いろいろ先進地の視察とかいたしまして、そのときの運営の状況であるとかいろいろ勉強をしております。
 ただ、情報としてたくさんの情報を取り入れて、いろいろな人の意見を聞いて決めるということは、大変重要なこ
とでございますので、どういう形で意見を聞くかという問題は別にして、できるだけ多くの人の意見を取り入れたい
と思っております。この方法については、検討させていただきたいと思います。

 

(4)認可外保育園の認可促進及び公的補助について

認可外保育園の認可促進及び公的補助について
 

慢性的な待機児童の受け皿として、認可外保育園の果たしてきた社会的貢献、あ
るいは行政の公的責任を補完してきた働きはあまりにも見過ごされてきました。那
覇市の統計資料にも、法的認可された保育園の数のみが存在し、認可外の保育
園の存在は、あるいは保育 に欠ける子供の存在は、その実態は見えてまいりま
せん。

 全国的にも、沖縄の状況は特殊な状況として認識しなければなりませんが、その
ような立場から、 10月に届け出がスタートしました認可外保育園の届け出の状況、
運営、施設整備の状況はどうなっているか伺います。


◎糸数健二郎 健康福祉部長 

 本市の保育施設にいる子供たち約1万人のうち、公立、私立の認可保育所で5000人の子供たちが保育を受けて
おりますが、これとほぼ同数の5,000人の子供たちが認可外保育施設において保育を受けており、子供たちの保育
について認可外保育施設が大きな役割を果たしております。認可外保育施設は、公立保育所、認可保育園が施設
の数、保育時間等の関係から十分対応できなかった子供たちの保育をカバーする役割を担っている面があり、本市
における子育て支援の面で大きな役割を果たしてきたものと認識をしております。 認可外保育園の届け出の状況、
運営、施設整備の状況について、お答えいたします。 本年10月からスタートいたしました認可外保育施設の届け
出制による施設の届け出の状況でございますが、届け出対象の認可外保育施設、約120園のうち現在までに115
園が届け出を済ませております。これらの施設の運営、整備状況等、届け出内容についての全体的な整理はまだ
なされておりませんが、今後、本市における認可外保育施設の全体的な状況をまとめて公表してまいりたいと考え
ております。


高里鈴代

認可促進計画の具体策と認可外園の質の向上を促進するための、公的補助を促進する条例制定について市はどの
ようにお考えですか。


◎糸数健二郎 健康福祉部長

 認可促進につきましては、平成16年度に4カ所の認可外保育施設の認可が予定されており、また、既存の社会福
祉法人による認可園の1園増設、1認可園の改築移転が予定されております。現在、認可促進事業の一環として、
公立保育所と認可外保育施設の職員の交流を行い、保育内容、児童の処遇等についての研修を進めているところで
ございます。  認可外保育施設の公的補助を促進するための条例制定につきましては、国の定める基準と異なる二
重の保育施設の基準を定めることにならないか懸念されるところから困難であると考えております。  


高里鈴代

市民便利帳、市民の友などへの届け出をした施設を掲載するのは、市民への情報提供として必要ではないでしょ
うか。


◎糸数健二郎 健康福祉部長 

 認可外保育園の届け出に伴う届け出内容の公表につきましては、積極的に情報提供することが法律の趣旨でも
ございますので、それを基本として議員ご提案の方法も含めまして、工夫をして市民の皆様にお知らせする方法を
今後、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。


高里鈴代

認可外保育園の問題なんですが、先ほどはり公的責任を補完してきた面があるということをおっしゃっていました。
それで、10月からスタートいたしました届出なんですが、まだ分析は十分でないようですが、例えば、県の13年度の
ものの調査によりましたら、これは全県的なものですが、評価をしていくと、その保育室の構造であるとか、保育従
事者の保育姿勢であるとか、あるいは保育の内容であるとか、かなり高い評価を受けている施設、あるいはそのラ
ンクなどがありまして、A、B、C、Dに分かれているんですが、111所に対してAが一つ、Bが62というぐらいに、過
半数がある一定の、あるいは評価できる基準を持っているという表などもあるわけです。先ほど部長は、二重基準
ができるので困るんではないかということなんですが、本当にそうでしょうか。今4件を16年度に認可をしていく。そ
れで不十分ですよね。足りませんよね。ですから、今、認証であるとか、市独自の方法で認めていく、指導していく、
強化をしていくということが出ているわけですが、その可能性は取り込むべきではないでしょうか。


◎糸数健二郎 健康福祉部長

認可外保育施設のランクと申しますか、内容もいろいろ様々でないかと。認可保育園に匹敵するようなところもあるの
ではないかというお話でございますが、確かにそのとおりでございます。そうであればこそ、私どもも今度4カ所の認
可外保育施設を認可をするということで、いろいろ努力をしてまいっているわけでございます。それ以外にも、おっしゃ
るように、高い水準の認可外保育施設もあるわけでございますが、本筋としては、こういう方々はできるだけ認可に
行ってもらって、法に認められた施設として再出発するというのが本来の道ではないかと思っております。  ただ、
いろいろな財政的な状況もございまして、今回は四つの認可外保育施設を認可にすると。それから、新しい認可が
一つできます。それから一つは移転でありますが、今の民間の施設が移転をして新たに再出発になります。 そういう
ふうに、那覇市も頑張っているわけでございますが、ただこの限られたパイの中で何がいいのかと、認可促進して、
その後また中間的なものをつくって、そうするとこれが外れたところは、また外に置かれるわけですね。こういうことも
ございまして……。(「子供の立場に立つんですよ。悩まなくていいです。」と言う者あり) 厳しい財政状況の中で、
何が最善の道であるのかということを我々も探っているわけでございまして、そうであれば、私たちの考えとしては、
全体的な底上げをするのがいいのではないかと考えているところでございます。


(5)学校給食の民間委託について

去る9月定例会において、論議が集中いたしました学校給食の民間委託問題です
が、まず法的根拠、これは食安法の問題。そして2番目、行革としての経費節減。
そして3番目が、あるべき食教育などが論議されました。しかし、いまだ論議は尽
くされていない状況です。神原小学校を皮切りにして、全面的に学校給食民営化
を進める計画であるということですが、第一の理由となっている経費の節減の試
算根拠について。  

これは、一つの神原小学校で1,000万円の経費節減があるという説明をずっと説
明会でもしておりますが、これは市長が先の議会で、「公が民より本当に優れて
いるのか、ということ。また、行政改革の面から、費用の面がどうなのかということ
は精査をして出していかなければならない。これは重要な指摘である」ということ
で、答弁をされていました。さて9月以降、どのような精査をなさったのでしょうか。


◎上地幸市 教育委員会学校教育部長

 調理業務を民間委託した場合の経費削減の試算については、平成13年度の決算から本務調理員全員にかかる人
件費経費の1人当たりの平均額を算出し、モデルとして単独調理場の調理員構成を本務3人、非常勤2人として直営
の場合における人件費総額を算出いたしました。この直営における人件費総額を民間委託の場合における見積書と
比較したところ、およそ1,000万円程度の経費節減が図られるということであります。
 なお、本務3人に変えて、本務1人、その他非常勤5、6人の場合、または調理員全員が臨時、非常勤の場合は、
民間委託の場合よりも経費節減が図られるものと試算できます。しかし、本務1人の場合は、当該人に過重な負担が
あり、また、全員臨時非常勤の場合は、調理責任者に技術力のある者が得られにくく、現在の非常勤職員の任用が
3年間と制限されていることから継続的に安定して調理業務を行うことは困難と考えております。


高里鈴代

説明会開催は十分でしょうか。父母たちの声、PTA会長会などから提起されている問題は何でしょうか。各学校単位
での説明会の要望など、父母の理解、協力が不可欠ではないでしょうか。


◎上地幸市 教育委員会学校教育部長

調理業務の民間委託の保護者への周知及び理解は重要であることから、全保護者に民間委託の概要パンフレット
を配付し、また、地域説明会を実施し理解を求めてきたところであります。  これまで10回の説明会を実施しており、
各学校単位の説明会は職員の物理的な対応が困難なことから、実施する予定はありません。
 なお、保護者からは、主に給食の安全性及び質の低下に関する不安等が提起されております。このことについて
は民間委託では、児童生徒の安全を最も優先し、十分な安全性の措置を講ずる体制で行う旨を説明し理解を求めて
きました。  今後とも民間委託については、積極的な情報公開を行い、保護者の不安解消に努め、ご理解とご協力
を求めてまいりたいと考えております。



高里鈴代

食と安全の問題。食教育の方向性について、地産地消の確立など現在大きく問い直されているところですが、教育
委員会のビジョンは何か伺います。


◎上地幸市 教育委員会学校教育部長

食の安全性等に関するご質問についてお答えいたします。昨年からの食品業界における食品偽装事件等により、食
の安全性の確立は国における政策課題となっており、食糧安全庁の構想が検討されております。本市の学校給食の
食の安全性については、良質で安全な食材を調達するため、信頼できる納品業者を選択していきたいと考えておりま
す。

次に、食教育については飽食の時代に対応するため、児童生徒が自らの健康を考え、食事をする能力の育成が求め
られております。  本市においては食の専門家である学校栄養士職員の積極的な活用を図り、食教育への参画に取
り組んでまいります。 沖縄県における地産地消につきましては、県農林水産部流通政策課に推進本部を設置して取
り組んでおります。 本市の学校給食では、これまで県産品の積極的な使用を行ってまいりましたが、今後は県の地産
地消運動と連動して、学校給食の充実に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


高里鈴代

市長、市長はこの論議をお聞きになった上で、これ「精査が必要だ」とおっしゃったんですよ。それで、私は市長にこの
9月以降、精査についてどのような調整をなさったか、あるいは確認をなさったのか伺いたいと思います。


◎翁長雄志 市長

 公と民の問題、これはこの問題に限らず、ずっと教育委員会を含め今日まで話をしてまいりました。今、問題になりま
した安謝保育所の民間委託の問題でも、公と民の質の問題がこの議会で大変な議論の中から、安謝の民間委託が
進みまして、今、順調に運営をされているところであります。また、認可外保育園の問題も、あの安謝の民間委託が
出てこなければ、これだけ議会の中で認可外の問題に光を当てての議論はなかっただろうと。こういうものも、私は一
つの民間委託の中から出てくる問題として、大きな問題提起があっただろうなと思っております。そういったものも含
めて、私はこの給食の民間委託の問題も、教育委員会と今日まで公と民の質の問題、これは議論をさせていただい
ております。これは、単独調理場も含めあるいはまたセンターのこの一つ一つの職名の仕事の中でもやり方、こうい
った等も含めて公と民の質の問題、そして民間が何ゆえに公より落ちるのか。例えば、病院の食事はほとんど民間が
担っております。これは、ちょっとでも間違えますと大変なことになるわけで、そういったものに耐えている民間の力もご
ざいます。  こういう意味からいたしまして、私は公と民の質の問題も、教育委員会とはしっかりと議論をしてきたと思
っておりますし、それから経費の問題も先ほど説明がありました。確かに短期的な問題と中期的な問題があろうとか
と思いますが、いろいろな今日までの議会の議論の中で、教育もいろいろな財政の投入が必要であります。そういう
中で、質を落とさないで経費を落とされるというものは、この位置から手をつけておいて、将来に向けてのそういった教
育への需要に対して、予算の投入ができる柔軟な体制をつくっていかなければならんと。  こういう意味では、私は
この給食の民間委託において、質が落ちない、これをしっかりと把握できた中では、この民間委託は粛々と進めていく
べきだろうと、このように思っております。


高里鈴代 

今のご答弁を伺って、この間、教育委員会とその経費について精査なさってないということがわかりました。それでは
教育委員会に伺います。  今、教育委員会が各説明会で説明をしているもので1,000万円浮くということになっていま
すが、これは大きな間違いですね。 まず、一つは比較をするものが全く根底が違っています。つまり3人、本務の人が
やめていくだろうということになりましたら、現在はいるわけですよね。でも、やめていくんだったら来年民間が入るんだ
ったら、やめていって新任採用するようなものとの比較でないと、まずいけないわけです。1,000万円というものにはも
うからくりがあります。その点について伺います。 二つ目、説明会で先ほども部長が各学校別の説明会は職員の負
担が大きい。どっちが先なんでしょうか、職員の負担なんでしょうか。父母にきちっと協力を求める、理解を得るという
ことが重要なのでしょうか。この説明会で6カ月遅れてでも、今9月と言ってますが、その後、半年遅れてでも、半年
かかるというのであれば、それをしっかりすべきでないでしょうか、伺います。


◎上地幸市 教育委員会学校教育部長
 
 民間委託の人件費の算出につきましては、説明会等でも様々な方法のご提言がございます。 例えば、神原小学校
の現任職員と比較してはどうか、高卒新規採用と比較してはどうか、あるいは退職人間の60歳の者と比較してはどう
かとかいうふうな様々なご意見がございます。それも精査しながら、私どもしましては、退職不補充による民間委託で
ございますので、那覇市の民間委託における委託した場合の人件費比較試算は、平均給与等で試算比較するように
となっておりますので、それに基づいて調理業務民間委託の経費試算は、調理員の平均人件費を基準に算出いたし
ております。2点目のご質問につきましてですが、これまで10回の保護者対象の説明会を実施してまいりました。確か
にその中で参加者が少ないということもいろいろとご意見ございましたけれども、私どもはその前に全父母を対象に説
明会のご案内と、それからそれに関係する資料、つまりパンフレットを説明概要のパンフレットを全児童を通して父母
に配付してございます。そういう中から、この資料を読んでいただいて、ご理解いただけた方もいるでしょうし、またな
お一層聞いてみたいというご父母もおりますでしょうし、そういう中で参加してきた保護者説明会であると思っておりま
す。なお、その説明会の中では、様々なご意見や不安等が提言される中で、民間委託は実施すべきだとか、あるいは
遅かったじゃないかというふうなご意見もいただいております。


高里鈴代 

 私、計算してみましたら、親たちの集まりは8回で168人ですね。そして、3万人の子供たちの親として168人。神原
小は2回で175人ということです。本当に少ないですよね。これで周知徹底と言えるんでしょうか。そして、先ほどの試
算なんですけれども、あれもあった、これもあったとおっしゃるんですが、今、市長部局も説得をされているのはこの
1,000万円だと思うんです。ところが、この1,000万円も、実は違うんですよ。からくりなんです。つまり、今不補充と言
った場合に、新規採用と言った場合のことも考えると、まずこれは違います。ぜひ精査をお願いいたします。

 それで最後、教育長に伺います。次回、説明会があるというんですが、教育委員の方々が、やっぱりそこにお出に
なるべきではないでしょうか。これほど本当に学校教育の中でも食教育すべてにわたって、根幹にかかわる問題の
ときに、教育長は出ていらっしゃるかもしれませんが、教育委員の5人の委員の方々の出席をぜひ要請していただ
きたいと思うんです。そして、各学校での説明会など、今、親たちから要請があることも受けて、ぜひその点をお願い
いたします。


◎仲田美加子 教育長

保護者の声等につきましては、各地説明会の状況を詳細に記録した書面による報告等を、委員にもきちっと説明して
きておりますけれども、来る21日ですね。土曜日ですが、新たな要請に対して私どもは計画しております。 その際に、
最初の委託実施校ということもありますから、より丁寧にということで、教育委員全員の出席を検討をしているところで
ございます。   (「これで質問を終わります」と言う者あり)

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